ミステリ要素が良かった
少女は存在する?しない?
中学3年の榊原恒一は肺に持病があり、療養のため夜見山市に来ています。病状が安定し夜見山北中学に登校してみると、病院で会った少女を見かけました。しかし教室の誰も彼女に話しかけず、見えていないような態度。クラスメイトの勅使河原直哉に少女の事を尋ねても曖昧な返答をされるだけでした。
恒一は屋上でこの少女見崎鳴に話しかけます。すると勅使河原から電話で「それ、いけないんだよ。いない者の相手をするなよ。」と忠告されます。それからしばらくしてクラスの女子が階段から転げ落ち亡くなります。この事故から何故か恒一も”いない者”のように扱われ始めます。そして困惑する恒一の机の中には、「見崎鳴に聞いて」と意味深なメッセージが書き記されていたのでした。
”いない者”とするルール
これは夜見山北中学3年3組に起こる現象がルールの発端になります。26年前に3年3組の生徒「ミサキ」が亡くなりました。彼女はとても人気があり、教師もクラスメイトも”死”を受け入れる事ができませんでした。そしてミサキが生きているかのように扱振舞って生活をします。そして迎えた卒業式後の集合写真、そこにはミサキの姿が映っていたのでした。
それから3年3組には死んだはずの人間が紛れ込み、その影響で3年3組の関係者が次々と亡くなるようになりました。この現象を阻止する方法が”クラスメイトの1人をいない者として扱うこと”でした。いじめのようにも見える序盤ですが、そこにはこんな切実な理由がありました。原作者の綾辻行人の発想勝ちです。”死者”というホラー要素が強そうな物語ですが”ミステリ”要素の方が強い作品。原作もですがこのアニメはのめり込んでしまい、思わず一気見してしまいましたよ・・・
”Anotherなら死んでた”と騒がれたのは
本作は何気ない生活を送っているだけなのに死にます。階段から転落し、傘の先端がのどにささった衝撃から、エレベーターの転落事故。自室にこもって大人しくしていればクレーン車が突っ込んできます。そしてコンセントをちょっと抜こうとすれば感電死と、ある意味バリエーションに富んでいますが、何をしても死に直結することから”今段差につまずいて危なかった、Anotherなら死んでたぜ”等とネットネタが生まれた作品です。
死者を見つける謎解きが本格的で叙述トリックやら何やらと飽きません。ホラーは苦手ですがミステリは大好物なので楽しめました。”学校””死”そして主人公が”榊原”という事で、過去に現実であった凄惨な事件を連想させます。恐らくそこも織り込まれて作られたのでしょうが、恒一自身はそんな事件起こしたりしないので安心?して観てください。

⇑ 学園ホラーですが、こちらはヒロインが殺ります

コメント も、文句以外で・・・