世界感がエグイ
人類の不老不死化
人類は度重なる遺伝子操作によって不老不死を得ますが、その代償に生殖能力を失います。死ぬことのなくなった人類は地下開発を試み、地下活動のために”マリガン”を生み出しました。しかし知能を持ったマリガンは人類に強く反抗します。そしてそのまま地下世界に住み着き、マリガンだけの世界を創り始めます。
そして1600年後、環境破壊やウイルスの蔓延によって人類は存亡の危機に立たされます。そこで地下で生きるマリガンの生態調査を行い、人類が生き残る方法を探ることになります。調査員に選ばれたバートンはポッドに乗り込み地下へ向かいますが、いきなりロケット砲で迎撃されバラバラに。頭部を拾ったマリガンは「我々の創造主が来られた」とバートンに機械の体を与えるのでした。
独特で悪趣味造形が頭から離れない
序盤から主人公がバラバラにされ、頭部だけの存在になります。”創造主”と崇めるシーンは一瞬なのでカルトとは言い難いのですが、グロあり・気持ち悪いシーンありで異形生物も満載です。キモ可愛い?と思えなくもないキャラもいると思われる・・・人によっては・・・人形アニメーションという事もあって雰囲気は中々グロい、ニッチ作品です。
キャラクターに愛着は湧きにくいものの、見ていてクセになる造形。資金さえ集まれば続編も検討しているそうなので(集まれ!!!)、3とかまで続けばフィギュアも売れそうな予感がします。無駄な作りはなく監督の想像力を活かした世界観とキャラクターが悪趣味で楽しめました。
7年かけた”コマ撮り”
造形・独自言語構築・コマ撮りを7年かけて1人で作った、まさに執念の個人作。安っぽい小さな世界観ではなく広大な地下もしっかり作り込まれたSF映画です。1秒24コマとい気が遠くなる撮影を続けて101分、総コマ数145,440・・・ズレたら取り直しですよね・・・実際の撮影の半分は4人程度で行ったそうですが、残り半分は1人で・・・執念がすぎる。
すでに4弾まで構想があるとか、ほぼ病気ですね。しかし続編は1人作業は流石に懲りたでしょうから、複数名で作るでしょう。もう7年とか掛けないでしょうから、資金集めて人雇っていくはず。ちなみに”不老不死を手に入れた”後に”環境破壊とウイルスで滅亡”という設定の粗さはとても好きです。是非悪趣味造形と粗い設定は自作でも発揮してほしい。
⇑ 「極黒」は漫画でもアニメでも異形・グロ・救われない
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