助け合えるのかもしれない…
オオカミに連れてこられたのは楽園?
中学校1年の安西こころは不登校生徒。母の勧めでフリースクールに通い始めますが、カウンセラーをしている若い女性、喜多嶋先生の声も届きません。そしてスクールからも登校拒否を始め、母親と険悪になっていました。
そんなある日、部屋の姿見が突然光を放ちます。引き込まれたかと思うと、そこは欧風の城の広間でした。「あなたはこの城に招かれたのです。」とオオカミの仮面を被った幼い少女が声かけます。そして同じく広間の階段には6人の少年少女が座っていました。集められた目的とは、そしてこの少年少女達は何故選ばれたのか・・・
7人の少年少女
安西 こころ…中学1年で大人しく内気でネガティブ。とある出来事から不登校となり、母親とも上手くいってないため居場所を失っている。
水守 理音…中学1年でイケメンで気さく。誰に対しても等しく人当たりの良い彼ですが、幼い時に姉を亡くしたトラウマを負っている。
井上 晶子…中学3年で気が強く遠慮なし。その性格が災いして部活で孤立。さらに家庭内でも問題が起きたりとブラックな人生を生きている。
長久 昴…中学3年で優しく紳士的だが何故か言葉通じなかったり、突拍子のない行動にでる。両親とは離れ、兄と祖父母の家で暮らしている。
政宗 青澄…中学2年で口が悪く理屈っぽい。ゲームが好きで、周囲に自慢しまくり、成績が良く嘘をつく癖があるため孤立している。
長谷川 風歌…中学2年で幼い頃からピアノを習っていた。勉強が苦手で、授業中にピアノの練習(エア)等をしている為からかわれ始め不登校になっている。
嬉野 遥…中学1年で小太りで恋愛気質な男子。発言も少しズレているが自分に素直。よく食べ物やプレゼントを構えたりと裕福ではあるが、金づる扱いを受けている。
同じじゃないけど皆が持っている”痛み”
7人の少年少女が負っているモノは、大・小あれど誰もが持つ痛みです。本作は”全員中学生”ですが、負っている痛みは将来にも大きく響くモノばかりでした。あまりに辛い出来事に本人達は気づけないのです、誰も何も”悪くない”ことに。こんな時に頼れるのは大人?友達?それとも同じ悩みを持つ仲間?一体誰なんだろうか・・・
世界に自分ひとりだけになった気分。落ち込むとかではなく、立ち上がれないんですよね。そんな状況を打破するヒントを与えてくれるのが本作。年齢や時代は関係なく、必ず理解してくれる人はいるのです。そして知っておいてほしい。”あなたは何も悪くない”と。こういう作品を観ると自分に酔ってしまうのが僕の悪い癖。でも語りたくなるんですよね。孤立しても仕方がない・・・でもほら、悪い事はしてないんですよ♪
コメント も、文句以外で・・・