俺いもは登場人物全員可愛い
最悪の兄妹仲?
高坂京介は平凡な人生を求める普通の高校生。そんな彼の妹桐乃は、勉強ができ陸上部でも好成績、そして読者モデルという文句なしの完璧美少女。しかし思春期を迎えた桐乃は京介と口も聞かなくなり、兄弟仲は最悪の関係になっていました。
そんなある日、京介は玄関に堕ちているDVDケースを発見します。「星くず☆うぃっちメルル」と書かれたケースの中身は、なんと”妹物のアダルトゲーム”。厳しい父親に見つかると面倒だと思い自分の部屋に隠します。しかしどう考えてもDVDの持ち主は、自分以外なら桐乃しか思い当たりません。確信した京介は何も聞かずに桐乃に返しました。
そしてその夜、眠っている京介は突然”パチン☆”とビンタを喰らいます。驚き目を開けると京介の上に乗った桐乃が「人生相談がある。」とか。そして聞かされたのは”桐乃が重度のオタクである”ことでした。桐乃の趣味に理解を示した京介は「何かあったらできる範囲で協力する。」と約束し、そして何故か妹物のアダルトゲーム攻略を強制的にやらされるのでした・・・
俺妹ファンのために!を詰め込んできたアニメ
原作ラノベ2008年刊行の本作は、アニメ前に相当数の”ファン”が既に確立されていました。当然ながら漫画・ドラマCD・ゲーム等のメディアミックス展開がされています。アダルトゲームや重度課金(物販購入)という当時では受け入れ難い内容があり、家族・友達間でも”オタク”に対して強い風当たりのある時代の作品。しかし全力オタクを楽しむ桐乃の姿に感銘され、そして作中作品の本気設定(ありそうなアニメ・ゲーム)が我々に受けました。
期待されたアニメ版はオタクをテーマに作ってくれました。特に”OPは毎回映像が変わる”ので、一気見でもスキップ禁止です。さらに”EDは毎回曲が変わる”ため、ここもスキップできません(端からしないけれどもだ)。そして最終話はGood End(通常TV版)の他にTrue Endが準備されていました。原作がTrue EndでTV放送版がオリジナルになります。これは2期どうするかわからなかったから、切り良くまとめたかったのかな?と推察しています。OP・ED・分岐Ruteと”俺妹”の世界を満喫させるための”オタクたちへの愛”が込められていました。
合言葉は”人生相談”(ビンタつき)
超絶ツンデレキャラ桐乃は京介に秘密を打ち明けます。照れ隠しに使った方法が”ビンタ”で、出した言葉が”人生相談”でした。最悪の2人の関係を考えると、桐乃が悩みに悩んだ末の行動・言動だったのですが、思い切りがよくて草。しかしこの合言葉が出る時には、必ず作品の大きな分岐点となっています。観る側に”何かが始まる”と予感させる合言葉になっていました。
ちなみに最初のビンタで吹きました。例えではなく、物理的な吹きです。いつのまにやら”ビンタこい!”と期待する自分が残念でなりません。それほど印象に強かったこのシーンですが、ここに実は桐乃の感情が隠されていました。本当に嫌いなら触る事すらしません。この機会に本当の自分を知ってもらいたい、長く触れるのは恥ずかしい、でもちょっと触れたい、そんな複雑な思いが桐乃をビンタに走らせました。”1期では”兄妹愛が勝っていますが、ちょっと切ない兄妹の関係が見え隠れ。解決するための鍵はお互いの”人生相談”にありました。
⇑ 美少女ラノベ作品はアニメも映える
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