マット・デイモンはエリートが似合う
前途洋々・・・だったのに
ニューヨーク下町育ちのデヴィットは現在人気絶頂中の下院議員。次期では上院議員に立候補を予定しており、当選間違いなしと思われています。しかしとあるパーティーで大失態を見せ落選。落選演説の練習を男性トイレでする中、個室から出てきた女性に「他人の作ったスピーチではなく、自分の言葉で話せば?」と告げられます。そして自分の言葉で行った演説は支持者から好感を持たれるのでした。
その後デヴィットはベンチャー企業の役員に就任。バスで通勤していると偶然にもトイレで会った女性と再会します。エリースと名乗る彼女から電話番号を受け取り上機嫌で会社に戻ったデヴィットですが、社内の人間が全員停止していることに気付きます。自分以外の人間が動いておらず、さらに会議室では黒服に帽子の一団が社員を探っています。逃げようとするデヴィットですがあえなく捕まり、そして自身が望んでいない運命が待ち受けている事を知らされるのでした。
マット・デイモンがいいね!
IQ160でハーバード大学入学という知的俳優マット・デイモン。中退の理由は役者を目指しており、本格的に活動を行っていくためということ。贅沢な選択に思えますが、この選択に後悔しなかったのかが気になります。しかしこの”俳優業に集中”という選択は映画ファンからすれば”感謝”の一言でした。
アクション・戦争物で観る事が多い印象ですが、個人的にはヒューマン系の似合う俳優。自身で脚本を書き主演した「グッド・ウィル・ハンティング」は素晴らしいモノでした。今作の「アジャストメント」もヒューマンドラマ(SF要素あり)で、恋愛を通じて成長していく作品。”自分探し”な映画がよく似合っています。
1人の運命が世界を変える
SF要素が強い作品ですが恋愛物です。原作者がSFアクションで売れている方で”操作された運命に抗う”という宣伝がされていました。そのせいでSFを期待するかと思いますが、アクションは皆無です。バタフライエフェクトな作りなのに、1人の男の行動で世界が変わるという壮大さがちょっと慎ましく見えたのが残念です。
恋愛物として捉えれば”愛か世界”という王道ストーリー。一目ぼれしてエリースを追いかける姿に純粋さを感じます。出会ってすぐに直感で伴侶を見つけ出す。まさに映画のような出会い方で素敵です。観終わってからは”他の人の運命と生き方も見てみたい”と感じる作品で、シリーズ化して黒服たちの奔走ぶりをもっと見てみたいと思いました。
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