ほぼノンフィクションの出来事
電話の相手は”刑事”
アメリカ、オハイオ州にあるファストフード店の店長サンドラ。とある冬の日、スタッフが冷凍庫を締め忘れた為大量の食材が使えなくなり大出費。しかもこの日は金曜日で夜は多忙な上に本部から覆面調査に来るとか。慌ただしい1日の始まりです。
繁忙時間となった頃、ダニエルズと名乗る刑事から電話がきます。ファストフード店の本部長からサンドラに聞いてくれと言われたとか。その内容は「レジ担当の金髪の若い女性が現金を盗った。」という内容。サンドラは「ベッキーね。」と話しダニエルズの指示に従い、ベッキーを取り締まるため裸にします。そしてこれからトンデモ指示によって異常な事態へと発展していくのでした。
元ネタはストリップサーチいたずら電話詐欺
アメリカで2004年から10年続いた詐欺行為で、犯人は37歳のデビッド・スチュワート。警官と名乗りレストランやスーパーに電話をかけ、”警察への協力行為”と称して若い女性店員を窃盗犯として扱うよう店長にもちかけます。そして性的・暴力的な異常行為を身体検査として行うよう指示を出し、その様子を電話越しに楽しむという悪趣味極まりない犯行です。
この事件後にファストフード店も訴訟されます。作品を観れば誰もが感じるでしょうが、”何故誰も異常だと思わないのか?”という点が恐ろしいのです。権威を持つ人間からの指示に従ってしまった店長や、雇用の問題を巻き込んだ事件を”出来事そのままに”映画化したのは”警鐘”として正解でした。
服従してしまう
自分より権威を持つ者に対して、”この人(職)が言うのならば間違いない”と思い込むことで起こる”服従の心理”。本作では警察という権威を利用して服従させていますが、この作中の出来事は全て真実です。複数件併せて、ではなく1店舗で行われた実例でノンフィクション描写です。
”アイヒマン実験”で立証された服従の心理。それは”特殊な環境下”という設定でしたが、本事件でスーパーやコンビニでも起こりえる事と立証されました。こんな事が明日起こるかもしれない。その時には必ず独断せず、確認と相談を行いましょう。詐欺に引っかかる時の最大のミスは”確認を怠った”からですから。
\サブスク引き籠り応援団です/
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