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何がどこで狂ったのかが既にわからない「ヒトラーのための虐殺会議」

☆映画あらすじと感想
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3.2 ヴァンゼー会議恐ろしや

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\サブスク引き籠り応援団です/

ドイツで行われた”とある会議”

1942年1月20日、ベルリンにあるヴァンゼー湖付近にドイツ国家保安部長官ナチス親衛隊、それに事務次官が集まっています。また東部前線でユダヤ人の大量処刑に関わったルドルフ・ランゲ司令部代理や処刑実務経験者のカール・エバーハルト・シェーンガルド准将も来ていました。

高官が15名集まった理由は現在ドイツが抱える”ユダヤ人問題の最終的解決”についてでした。ヨーロッパ全土のユダヤ人口は1,100万人を超えており、どこまでを”排除”するのかから話が始まります。これは生物に対して行われている会議とは到底思えないモノでした。

徹底洗浄ー家族

ヴァンゼー会議は実話

1947年アメリカ軍が外務省で”ヴァンゼー文書”を発見しました。原本かどうかは議論に尽きませんが・ヴァンゼーで会議が行われた高官が集まっていた議題はユダヤ人問題についてだった、という事は明確になっています。

この会議は”優先事項は何か”を明確にし、最終的に絶滅させるための考えを共有するために行われました。その内容はユダヤ人にとって絶望的で未来のないモノ。そういった案に参加者達は机を拳で叩き、”すばらしい案だ”と評価していくのでした。

この時すでに狂っていた

1933年にヒトラーが政権を握った時点で狂いが生じました。ユダヤ人に対して市民権はく奪や強制収容所への搬送等を行いますが、本作での会議までは徹底・優先的な事項ではありませんでした。ではヴァンゼーで何が起こったのか、それが本作では不気味に淡々と語られています。

戦争か権力か人そのものか、既に原因なんてない状況に見えます。狂っていく様子、ではなく狂った人たちの会議なので抑揚のない作品。歴史に興味がないと退屈ですが、僕は”これほど恐ろしい事はない”と思えるほどのスリラー作品に観えました。痛みの見えない戦争反対作品ですよ。

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