テロの実話映画は胸が詰まります
高級料理店で突然の乱射事件
インド・ムンバイの高級ホテル、タージマハル・ホテルで働くアルジェン。この日は遅刻してしまった上に、汚い靴を履いていた事が理由で料理長オベロイから「帰れ。」と叱責されます。しかしアルジェンは拝み倒し、オベロイから靴を借りて仕事することを許可されました。
この日バックパッカー風の4人の若者がタージマハル・ホテルに訪れます。4人は今までに見たことのない豪華絢爛なホテルに目を奪われていました。しかし何かを打合せすると突然バックから銃を取り出し、客・スタッフ関係なく乱射し始めます。突然の出来事に混乱するアルジェンですが、冷静に客を避難所へ誘導するよう努めます。果たしてホテルから脱出する事ができるのでしょうか。
2008年、実際に起こった同時多発テロ
2008年11月26日の夜、インドのムンバイで10件程の同時多発テロが発生しました。立てこもり型の犯行で11月29日に陸軍が制圧をしますが、その間に被害者は170人を超えており、負傷者も200人を超える大規模なテロでした。
テロの実行組織は特定されておらず、また目的も明らかになっていません。ただし犯人の1人がパキスタンに関連した組織名を出しており、そのことがきっかけでインドとパキスタン両国の緊張関係を悪化させてしまいます。この両国の関係悪化が狙いのテロだったのかもしれません。今作の舞台タージマハル・ホテルは最後に鎮圧された現場となります。
いざとなったら頼りになるのはサラリーマン
主人公であるアルジェンには身重の奥さんと幼い娘がいます。上司に叱られながら働く、ごく普通のサラリーマン。そんな彼は無差別に銃乱射していくという実行犯を目の当たりにし、恐怖にかられながらも利用客を守ろうとする姿はサラリーマン、というより人間の鑑でした。
本作はアルジェンにスポットが当たっていますが、ホテル・病院・教会等テロの標的となった各施設の職員も怯えながらも誘導を行っています。陸軍部隊とは違い、死ぬ場面を想定した職場ではないはずのサラリーマン達の勇気には感嘆します。ちなみにタージマハル・ホテルは1泊¥60,000円程かかる高級ホテル。犯人が来て最初に目を奪われた気持ちが良くわかる5つ星ホテルです。
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