真実とは・・・
テロ支援国家撲滅のため
2001年9月11日に起きたニューヨーク同時多発テロを受け、時のアメリカ大統領ブッシュはテロ撲滅を宣言します。そしてテロ首謀組織アルカイダと共に、イラン・イラク・北朝鮮を”テロ支援国家”と見なしました。そして”イラクは大量破壊兵器を保持している”と決定づけイラクへの侵攻を画策し始めるのでした。
しかしこの”大量破壊兵器保持”について新聞社ナイト・リッダーは慎重でした。ワシントン支局長ジョンは、ジョナサンとウォーレンの2人に調べさせます。2人はそれぞれ政府関係者に執拗に聞き取りを行いますが、大量兵器保持の証拠が出てきません。更にイラクとアルカイダの関連性もほぼ無いと知ります。この情報は果たして真実なのか・・・
疑わしくは罰せよ
イラク侵攻理由としてテロ支援している、大量破壊兵器保持、サダム・フセイン独裁によるクルド人弾圧、湾岸戦争後の査察に非協力を挙げています。しかしテロ発生の9月から1カ月以上、アメリカはイラク政府の関与を否定していました。何故急に意見が変わったのか・・・
この出来事以前から亡命イラク人の影がありました。フセイン政権打倒を目論んでいたのか、捏造しアメリカにイラクの大量破壊兵器保持を訴えています。そしてテロが起こると”ここぞとばかり”に更に情報を出します。そしてイラク戦争へと発展していくことになりました。
戦争なんてそんなもの?
本作は亡命したイラク人の話を真に受けた政府の図を描いた実話。アメリカの利権もあったようですが、当時は”これが真実”と報道されています。各国もアメリカに協力し、日本も戦後初となるPKO外での自衛隊派遣を行いました。戦争になった元ネタはイラク人からの言葉と文字。証拠が無くても大義名分が出来てしまった事が”衝撃と畏怖”でした。
何事も後の祭りで片付けられるのが国政。嘘を見抜くことは困難で、新聞やTVで報道されている事が真実になります。ナイト・リッダーのように”まずは疑う”という姿勢を持つ事も必要なのです。時間によって薄れていく事件の映画化は有難いものです。同じ轍を踏まない、と自分に言い聞かせて・・・とりあえず選挙に参加する事にします・・・他に出来る事ないですし・・・
コメント も、文句以外で・・・