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これは救いだと思ってしまう・・・「ロストケア」

☆映画あらすじと感想
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3.9 介護を舐めるな!!

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\サブスク引き籠り応援団です/

この事業所には”何か”ある

ケアセンター八賀に勤める斯波宗典は同僚の猪口真理子と新人の足立由紀と共に利用者宅を訪問します。認知症高齢者である梅田の介護をしている最中、別で暮らしている美絵(娘)がバタバタと入ってきます。彼女は3人の子供を育てながら父親の世話、そして夜は旦那の焼き鳥屋と既に限界に来ている様子でした。

翌朝いつものように美絵が実家に立ち寄ると、そこにはケアセンター八賀のセンター長:団と、そして父梅田の両名が亡くなっていました。警察の調べ団に借金がり、合鍵を使って利用者宅で窃盗を繰り返していたと判明しています。今回は梅田に見つかり、階段から足を滑らせて落下死したと見られていました。しかし屋内に落ちていた注射器、斯波が現場付近で発見される等と未解決な出来事があります。そんな中でもケアセンター八賀は斯波を中心に訪問介護を続けているのですが・・・

筋肉食堂DELI

この世に聖人はいない

2016年に起きた”やまゆり園事件”。知的障害者福祉施設の元職員:植松が刃物を持ち込み、19人の入所者を刺殺した事件です。植松は「意思疎通ができない重度障害者には生きる価値などない」と日ごろから主張していたとか・・・そう、介護職は聖人が成るモノではないのです。

そんな事件とかぶるような本作ですが、完全フィクションです。似たような事件は昨今多発していますが、それでもこのロストケアは実話云々ではないのでご安心?下さい。とはいえ”ほぼ実話”と感じるのは、現在の日本という国で”起きてもオカシクナイ”と思わせる背景があるのです。

申し訳ないけど”救われた”のでは?

重認知症で常時介護が必要な梅田が亡くなった。事件なのか殺人なのか・・・家族はショックを受けますが問いたい。”明日から少し楽になりますか?”

介護職をしている人間(僕です)の発言としてはOUTですね。例え便を人に投げつけ、徘徊先で他者に暴言を吐き、お金がないけど電車に乗り飲食店で人が食べている物に手を伸ばしても人権は守らなければなりません

これは警察ではなく市役所:高齢者支援課及び介護保険課の判断ですが、施設に施錠をすれば”拘束”であり、屋外で転倒すれば”施設事故”。20代の女性が90歳の爺さんに腕を掴まれ居室に引っ張り込まれそうになっても”大変でしたね”の一言。

利用者との関係性云々ではなく、これはお役所仕事の問題なのです。本作を観た一介護職員として再度問うてみたい”救われたんじゃないですか?”ああ・・・現実と映画の境目を消して観てしまった事が反省です。重い話でしたわあ・・・

\サブスク引き籠り応援団です/
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