闘うアンソニー・ホプキンス
メキシコの解放とヒーローの捕縛
1821年スペイン軍総督ドン・ラファエロ・モンテルは、植民地であるメキシコに現れた黒マスクの男ゾロに手を焼いています。しかしゾロはスペインによる植民地支配の終わりを知り、これからはディエゴ・デ・ラ・ベガとして生きる事を決めました。しかし正体がラファエルにばれ、妻は殺され娘を奪われ、そしてディエゴは投獄されてしまいラファエルは去ります。
そして20年後、ラファエルがカリフォルニアに戻ってきます。それを聞いたディエゴは死を装って脱獄。ラファエルを狙いますが、娘エレナを連れてきているため身を引きます。そんな時出会ったのが兄を軍に殺され復讐に燃えるアレハンドロ。彼が幼い頃ゾロとして助けた事を思い出し、アレハンドロを鍛え始めます。そしてアレハンドロは”ゾロ”を引き継ぎ戦うのでした。
怪傑ゾロ
正義のお尋ね者であり、虐げられたインディアンを助け決闘は1対1で申し込むという紳士っぷり。馬術・剣術・武術を極め、サーベルもしくはレイピアを愛用しています。現れた後に自身の仕業と教える為、壁に”Z”の文字を彫ります。大地主の息子が虐げられている人々の為に正体を隠して、という義賊系ヒーロー。
1919年にアメリカの作家ジョンストン・マッカレーが生み出したヒーロー。すぐに人気が出、1920年には映画化されメキシコを代表するヒーローとなりました。その中でも本作のアントニオ・バンデラス主演のゾロ(2作)は大ヒット。日本で知られるゾロは彼のイメージが強いです。
ヒーローの役目は途切れない
20年前の復讐を誓うゾロですが、総督と囚人では兵力も大きく違うので戦う事は困難でした。娘の目もありますが、ここでズバッと動けなかったのは御年のせいもあるでしょう。復讐に燃えるダークヒーローとして再出発は諦め、次世代に託します。そしてこれは”悪は永遠に存在する”ことを意味していました。
悪が栄えた試し無し、という言葉がありますが、悪が消えたこともないのです。マスクを脱いだはずのゾロが再び世に出てきた理由、それはヒーローが必要となったから、なのでした。初代ゾロを演じるアンソニー・ホプキンス。重鎮っぷりが素敵で映えています。あと、このゾロは三刀流ではありませんよ。
コメント も、文句以外で・・・