何事も信じることが大前提
集められた3人と集めた精神科医
妻を亡くし守衛の仕事を辞め、息子ジョセフと共にセキュリティー器具販売で生計を立てているデヴィッド・ダン。彼は不死身の肉体と同能力者を感知する力をもっています。そしてこの日は多重人格者ケヴィンという凶悪犯罪者を見つけます。この男が”ビースト”と呼ばれる人格になったとき、恐ろしい程の身体能力と強い殺人意欲が湧いて出ます。2人は対峙し戦いますが、待ち構えていた警察官に囲まれエリー・ステイプル医師の指示によって病院に収容されてしまうのでした。
ステイプル医師は”ヒーローだと思い込んでいる人々”の治療を専門にしています。ここでは別にもう一人イライジャ・プライスが収容されています。彼は恐ろしく鋭利な頭脳と、簡単に砕ける骨を持つ事から”ミスター・ガラス”と呼ばれていました。そしてこの超人3名を同室に集めたステイプル医師は話しだします。「あなた達の能力は、自分が思い込んでいるだけなの。優れてはいるけど超能力者やスーパーヒーローじゃないのよ。」と・・・。
妄想?の能力
デヴィッドは不死身・怪力・能力サーチを持つ男で、まさにスーパーヒーローな存在です。監視者として悪を探す彼はまさに正義です。ケヴィンは24人もの人格を持ち、その中の一人ビーストが異常な能力を有しています。更に凶暴なビーストへの生贄として他人格が女性をさらっています。イライジャは優れた知能を持っていますが、現在は向精神薬で意思疎通ができません。
この3者はそれぞれ能力者として”実績”を残しています。しかしステイプル医師は「科学的根拠に基づけば、能力じゃない事が説明できる。」と淡々と語ります。特にケヴィンは檻を手で曲げた=檻が古いから、銃弾を受けても平気=弾が腐ってたしほとんどが木に当たった、壁を四つ足で走れる=そういう競技もある、強い=思い込みで実はちょっと強いぐらい、とケチョンケチョンでした。でも・・・そんなワケないよね!?
アメコミヒーローに憧れただけ?
有する能力を確証し自信を持つ3人。しかし徐々に今までの功績にヒビが入り、自信を無くしていきます。自分たちはスーパーマンなのか、それともアメコミの世界に浸っているだけなのか。なんでしょう、高校2年で振り返る中学2年のあの頃・・・みたいな感じが切なくて・・・いや、妄想と確定したわけじゃないですから(闇の力とか)!
スーパーヒーローか否かという視点で楽しんだ本作。前2部作(アンブレイカブル・スプリット)を観ている人にとっては結果知ったるものになるため、実は本作単体で観た方が面白い。バトルバリバリなヒーロー物ではなく、己と戦うスリラー・サスペンスというのが気に入りました。本作がディズニー会社であることと、ジェームズ・マカヴォイの24面相に驚き喜んだ作品です。
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