児童書だけあって家族で楽しめる作品
勇敢な少女と怪奇現象
16歳のナンシー・ドリューは父親カーソンと田舎町であるリバーハイツに引っ越してきました。弁護士であるカーソンは町に鉄道を作る計画を反対しています。そのせいで賛成派の輩からナンシーはいやがせを受ける事もありました。しかし芯の強いナンシーはそんなことは気にしません。自分の事はほっておいて、友人が苛められた事に腹を立て仕返しをします。
苛めの仕返しが大ごとになり、ナンシーは2週間の社会奉仕を命じられます。そこで「私の家、不思議な出来事が起こるの。」と話す高齢女性フローラと出会います。そして訪れたフローラの自宅には、孫でありナンシーが仕返しした男子の彼女ヘレンもいました。そして3人で待ち構えたその夜、灯りが消えたり突如音楽が鳴り響いたり、更に黒マントに仮面をつけた人物に襲われナンシーは気を失います。そして翌日、ナンシーは屋敷の調査を始めるのでした。
旬を迎えた女優ソフィア・リリス
今作ナンシー・ドリューを演じたのはソフィア・リリス。この作品自体の評価は高くなかったのですが、ソフィアの演技は高く評価されています。そして同年(2019年)、ソフィアは「IT”それが見えたら、終わり」の主演で本格的に花開きます。僕がソフィアの存在を知ったのも”IT”でした。
ソフィアは青い瞳・そばかす・ちぢれ髪・眩しい笑顔と”可愛い!”を詰め込んだ3次元キャラです。活発なイメージが似合う彼女にナンシー役はGOOD。1930年代原作小説のナンシーは若く向こう見ずで活発な少女(1980年以降のは恋愛物になってるので未読)で、90年経て原点に戻ったキャラクター設定がされていました。もしかしてソフィアに合わせて・・・
ナンシー・ドリューと秘密の階段(字幕版)
好奇心を満たすには勇気と無謀さが必要
ナンシーは友人のために中々きつめの仕返しを行います。彼女を知らない大人や仕返しされた男子からすると、やっかいな問題児に間違いありません。しかし彼女には許せない理由があり、さらに力では叶わない男子相手に仕返しを行い、その結果父親に怒られ謹慎と社会奉仕をさせられます。全く後悔していないナンシーの姿に、観ている側としては胸がスッキリしました。
誰であっても許さないという正義感と、その後のことはその時考えるという無謀さが可愛らしさを増しています。気を失う出来事の後なのに調査をする勇気も備えており、人から好かれる条件が揃っている彼女は素敵な問題児です。”ナンシードリューと秘密の階段”はグロ無しドロ無しエロも無しと、家族子供で観ても安心なライトミステリーです。
コメント も、文句以外で・・・