やっぱり女性は逞しい
ひどい男と2人の元妻
ニューヨークの高級アパートに住むキャリアウーマンのジェイドは、結婚10年目のある日突然夫のニックから一方的に別れ話を聞かされます。そして出て行ったあと、急に前妻のマリアが押しかけ、ジェイドに向かって「この家に住む権利が私にもあるのよ。」と主張してきます。
強制的に同居することになった2人ですが、仕事に追われるジェイドとオーガニック思考のマリアでは生活のテンポが大きく異なっています。唯一似ている部分は”気が強く譲らない”気質で、そのため2人は衝突します。そして決定的なのは、ジェイドは別れた未練を断ち切る為”家を売りたい”と考えていますが、マリアは”この家に住み続けたい”という意見の相違でした。距離が縮むことなく問題が膨らんでいくこの2人の”選択”とは。
妻役が鮮やかで華がある
ジェイド役のイングリッド・ボルゾ・ベルダルは、真面目で物静かなクールな印象の役が多い女優。今作ではガラッとイメージを変えて出演しており、とても活発なキャラクターを魅せてくれます。コメディもいける!と証明したので今後も期待でき、この作品で”旬”を迎えたように感じます。
マリア役のカッチャ・リーマンはドイツの女優ですが出演本数は少な目。本作では終始楽し気で快活な女性を演じており、VSジェイドのシーンすらもどこか楽しそうに演じます。作中で”知的”な印象を受ける彼女は、人権問題に関心が強くユニセフの活動にも参加しています。教師でもあるマリア役に違和感はありません。
強く逞しく美しい女性たち
ニックはマリアが40歳の頃にジェイドという若い女性に惹かれました。更にジェイドが40歳になった時に20代女性にうつつを抜かします。中々にサイテー野郎(羨ましいとか思ってはいけない)ですが、そんな男に惑わされた2人は当然このままでは終わりません。40歳を超えたからこその魅力をニックに見せつけていきます。
若い女性に走る男に翻弄される女性の物語ですが、テーマは”女性の逞しさ”でした。どんなことも乗り越え、強く逞しく美しく輝く女性達へのエールが込められています。男の方が依存するんだよ!と教えられる作品で、男性目線だと心苦しいかも・・・。男なんてこんなもんさ・・・と思い知らされました。
コメント も、文句以外で・・・