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楽しい生活を送るパディントンに暗い影が忍び寄る
すっかりブラウン家に馴染み、ご近所付き合いも順調なパディントン。快適な生活を送る裏でブラウン家父ヘンリーは中年の危機を嘆き、母メリーは冒険物語の挿絵を描いていた副作用で、ドーバー海峡を泳いでフランスを冒険したいと言い出します。更に長女ジョディは恋人に振られ長男ジョナサンはSLオタクへと変貌とパディントン以外は問題だらけでした。
そしてとうとうパディントンにも問題が起こります。お世話になったルーシーおばさんの誕生日に、とても綺麗な飛び出す絵本をプレゼントしようとアルバイトを始めます。そこに現われたのはご近所で元俳優のフェニックス・ブキャナン。彼は元よりパディントンを疎ましく感じています。加えてパディントンが目を付けた絵本の秘密を知っており、ブキャナンも絵本を手に入れようとします。果たしてパディントンはルーシーおばさんに絵本を渡せるのでしょうか・・・
ヒュー・グラントに魅せられて
ブキャナンは元俳優ですが、現在は落ちぶれてしまってドッグフードのCMにでるぐらいしか仕事がありません。しかし「演技」することに長けている特性を生かし、騎士・尼・ハゲ男と姿を変えパディントンの前に立ちふさがります。そしてこの役を務めたのがなんとびっくりヒュー・グラントでした。
ロンドン生まれの2枚目俳優で「ロマンティックコメディの帝王」と賞賛されたヒュー・グラント。そんな彼があっぱれ三流の俳優を演じるとか面白い。躊躇することなく、しっかりわざとらしい演技をわざと演じています(ややこしい)。キング監督がオファーの際に「気にぴったりなナルシストで落ちぶれた俳優が登場するんだけど、やってみない?」と台本と手紙を送った有名エピソードですが、それに応えて出演したヒュー・グラントに大満足させられました。
パディントンの特技は「優しさ」
敵役含めて特技が生かされている本作。ブキャナンの変装もですが、実は冒頭で出る家族の悩み事でさえ中盤以降に特技となり発揮されます。そして何よりパディントンの紳士的は女性にだけ、ではなく関わる者全員に対してという真の紳士でした。失敗をしながらも前向きにそして常に周囲の人励ます姿に感動を頂きました。
前作と比較してもパディントンの「良いとこ見るセンサー」は素晴らしい。悪いところを探すのではなく、良いところを見つけるパディントンには勉強させられました。惜しみなく愛情と優しさを配るクマの姿はイギリスに限らず、全人類の鑑でした。そして今回もマーマーレードたっぷりのパンが欲しくなります・・・
⇑ 「デキる猫は今日も憂鬱」にはパディントンより大きい猫が活躍してます
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