伏線作りが上手
出頭の真意とは?
ハッキングで世間を騒がせ、自らを「Who am i」と名乗った最重要指名手配犯ベンヤミンが出頭してきます。彼は捜査官ハンネ・リンドベルグを指名し、大学時代に試験問題を盗もうとして失敗、警察に捕まった頃の出会いから”ハッキング”に手を染め始めたと話し始めます。
捕まって実刑の代わりに清掃活動を処されたベンヤミンは後の悪友マックスと出会います。更にその仲間であるシュテファン、パウルの2人とも意気投合。4人共が有名ハッカー”RMX”に憧れていたことからチームを組むことにになります。”CLAY”と名乗り始めた4人は大手企業へのハッキングを繰り返し名前を売っていきます。しかしRMXからは無視され続けた事から、国の連邦情報局をターゲットにした大犯罪を成し遂げます。しかしこのことが原因となり命を狙わる羽目となったCLAY、そしてベンヤミンの行き着く先とは・・・
ハッキングを視覚的に表現
本作のハッカーは中々の肉体派揃い。ハッキングを身近に感じる見せ方の一つとして、ハッキング現場に本人が行って仕掛けるシーンがあります。部屋から出ずにパソコンだけで全て終了よりも面白みがありました。他にも自作ポートを現場に設置する場面のように、リスクはありますが物理的なシーンが多くあるのは好印象です。
もう一点はアバター展開です。サーバー空間を地下鉄車両に見立てて演出。MRXやCLAY自身をアバター化して現在何をしているのか、どんなやりとりがされているのかを視覚的に見せています。当然ながら本来サーバー内で起こる事なんて見えないので、とても分かり易く魅せています。
嘲笑われる
”大どんでん返し”を宣伝していた作品だけあって、見事に嘲笑われました。後半に”そういうことねw”からの”ん・・・?あれ・・・?”という返しがあります。伏線回収もきっちりして見せた本作に感嘆の声が出ました。ドイツ映画を改めて見直しました(失礼かな・・・)。
映画によくある何かをメッセージするといった事は特にありません。難解な部分もあるのですが、何か含みがあるとか作品を通じて何かを訴えるという意趣は感じませんでした。なので作品背景なんかも気にせずにのめりこんで大丈夫です。伏線が多く騙されるのが好きだ!という方は前のめりになって楽しめる作品です。
⇑ ミスリードはこちらも見事
コメント も、文句以外で・・・