北欧ジョークはシュール
事故は偶然?
この日マチルデは自転車を盗まれて不機嫌になっていました。母エマの車に乗り込み学校へ向かいますが、軍人の父マークスから「任務が伸びた。しばらく帰れなくなった。」と電話が入ります。エマは憂さを晴らすために「サボろう。街へいくわよ。」と提案します。そうして2人は地下鉄へ乗り込むのでした。
同じ車両に乗り合わせた数学者オットーは、つい先ほど職場解雇された身でした。席が窮屈で自分の体格では座りづらいため、目の前に立っているエマに席を譲りますが、次の瞬間列車が大爆発。エマも巻き込まれ犠牲者となってしまいます。オットーは席を譲った事もあり責任を感じます。そしてこの事故により”ライダーズ・オブ・ジャスティス”(バイカーギャング)が関わる、とある事件の重要証人が亡くなっていると知ります。「統計的にはありえない確率だ。」と考えたオットーは怒りに満ち、そしてエマの夫で軍人のマークスにその事を告げるのでした。
マッツとニコライが髭もじゃ
「ファンタスティック・ビースト」でグリンデルバルド役になってから、人気上昇が止まないマッツ・ミケルセンが見事な悪人顔役をこなします。役柄によってスリムだったり恰幅良くなったりと体形が変わるマッツですが、今回は髭もじゃ。横柄な態度と暴力で全て解決する姿は軍人親父そのものです。迫力あるマッツが楽しめます。
「特捜部Q(リンク有)」でカール役として有名(交代しましたがね)なニコライ・リー・カースも髭もじゃ。こちらは数学者役で暴力は苦手なオタク気質。今回の大騒動の発端となる、賢くもおバカな役をこなしています。知る限りでは割と”ヒリヒリした役”が多く、今回のようなコテコテ学者な役は初だと思われます。違和感なく演じていたので、特捜部Qカールと同一人物と気づくにの少し時間かかりました。
この北欧代表格の2人が中心となって繰り広げられた本作は、まさに”THE復讐劇!!”だと思ったのですが・・・
ハチャメチャ展開で北欧風ブラックジョーク満載
マークスはすぐ手がでます。考えるより先にでます。ほとんど怒ってます。オットーは統計学で色々やらかします。会社解雇も研究心が故。その友人レナートは天然・太鼓持ち・口が悪いの3拍子で、天才プログラマーは周囲に合わせられない謎思考。そんな4人で見事な見当違いを突き進んでいく作品でした。
物凄くシリアスな雰囲気で展開されるため、”やっぱり北欧作品よね”と感じましたし、ソレを期待して視聴しました。しかし所々に出て来る摩訶不思議な発言と行動。そして灰汁の強すぎるキャラクター達。クライムコメディと気づいたのは20分程してからでした・・・。凶悪・凶暴なマッツと巻き込まれた学者たち、という風に捉えていたので裏切られました。そして面白かったあ・・・・シュールな会話と重苦しい空気が絶妙で、変な笑いのオンパレードと想像を超えて楽しませてくれました。
コメント も、文句以外で・・・