見方次第な作品
凄腕の殺し屋と少女
アメリカのイタリア街に住む凄腕の殺し屋レオン。依頼主のトニーからとある依頼を請け負っています。そんなレオンはある日マチルダという少女と出会います。マチルダは麻薬中毒の父親から暴力を受けており、よく廊下で時間を潰していました。そして事件が起こります。
マチルダの父親が麻薬を盗んだため、一家全員が銃殺されます。たまたま買い物に出ていたマチルダは、帰ってくるなり不穏な空気を察します。そして犯人にばれないよう涙をこらえ、レオンの部屋に入れてもらいます。そしてマチルダはレオンが殺し屋と知り、「私を相棒にして」といきなり銃を撃ちます。2人は親子のふりをして殺し屋道具と観葉植物を手にアパートを引き払うのでした。
”純愛”と言われるワケ
年齢差を考えれば歪な関係に見えるこの2人。無口で武骨なレオンに対し、大人になろうと背伸びをしているマチルダ。少女に迫られてキョドるおっさん、と観てしまうと炉作品に見えてしまいます。しかし”名作”と謳われる本作は、俗世界の”愛”とは少し違う形なのではと感じます。
2人の愛に関してマチルダの行動ですが、好意はあったのでしょうが、それでも自分の居場所を保障するための”選択”でもあります。孤独なレオンにとってマチルダは正に太陽で眩しい存在。彼女に自分の持てる全てと、普通の生活を捧げようとします。SEXな愛情ではなく、相手を思いやる”愛は真ん中に心がある”という本質を描いたことが評価されているのです。この天使すぎるマチルダを襲わなかったレオンは偉いんですよ・・・
この2人はお互いが”唯一”な存在
家族を惨殺された少女マチルダは行く先もなく、レオン以外の人はいません。殺し屋レオンも家族はなく観葉植物と暮らしています。お互いに関わる事で生きる意味・目的・価値・希望を持ちます。レオンの”2人で大地に根を張って生きよう”という台詞は、未来の無かったマチルダの希望になりました(号泣)。
ジャン・レノとナタリー・ポートマンにとって最高作品だと思ってます。シリアスなシーンに笑いを入れて来る展開にも感嘆。文句の付けようがない作品ですが、唯一の文句はスタンスフィールドという悪役を演じたゲイリー・オールドマン。この作品と彼のせいで頭痛薬を飲む時には”カリッ”と噛んでしまい、フリスクを手に持つと”カシャカシャ振る”癖がついてしまいました。責任取って、スタンスフィールドでスピンオフ作って下さい!!
⇑ こんなジャン・レノもイカシテマス
コメント も、文句以外で・・・