過去作程ホラーではなかった・・・
アルツハイマー治療薬
製薬会社ジェネシスに勤めるウィルはウイルスベクター試験薬ALZ112(アルツハイマー治療薬)を開発します。効果を見るため雌チンパンジーに投与しますが、幹部へのプレゼンテーションのその日に凶暴化し射殺されてしまいます。チンパンジーは身ごもった我が子を護ろうとしただけなのに・・・
研究自体が中止となりウィルは生まれたチンパンジーの子を引き取りシーザーと名付けます。成長するにつれて母親に投与した薬の影響か、人間に匹敵するほどの高い知能を発揮し手話で会話することも出来るようになります。この結果を見たウィルはアルツハイマーである自身の父に薬を投与し快復傾向。全てが上手く進んでいる、そう感じていたのですが・・・
新シリーズの始まり
1970年代に大人気となった”猿の惑星シリーズ”。かなりホラー要素の強かった当時と大きく雰囲気を変え、倫理問題や猿側の感情についてというテーマを強めています。勿論リアルさも増し増しで、時代の変化と共に技術の進化が伺える(猿はメイクです)リブート作品となっていました。
1968年の猿惑1作品目は”猿の支配した惑星”に到着した宇宙飛行士の話でした。じゃあ今回全くの別物か、という事ではなく”起点がどこからなのか?”の違いです。これからこんな惑星が出現するという雰囲気から始めたのが今シリーズになります。それは禁忌を犯した人類の・・・
人為的でも進化といえるのか
本作主人公シーザーは母親の投薬実験の結果、人類に匹敵する知性を得ました。人が手に入れた科学という力も自然からの授かりもの、と考えるならばこのシーザーも進化したのだといえます。しかし僕にはどうにも禁忌を犯した人間の愚かさが目立ってしまい、喜べる未来は見えないのですよ。まさに猿の惑星を作ったのはオバカな人間な気がして・・・(まだ惑星にはなってない・・・)
握力300㎏近くで噛む力も人間の5倍以上。すぐにパニック状態になるという弱点さえなければ人間の及ぶ所ではない存在のチンパンジー。同等の知能を持たれれば勝ち目ありませんねえ・・・と考えながら観ていたのですが、後半からはこのシーザーもウィルも哀れに見えてしまいました。ちょっと切ない・・・



コメント も、文句以外で・・・