ジャッキー・チェン入門作品
放蕩息子の自業自得
名門カンフー道場師範の黄麒英は地元では知らない者はいない名士。息子の黄飛鴻はカンフーの才能はありますが、見事な程に放蕩息子。カンフーはさぼり、町ではナンパをするといった自由気まま。その性格が故に町で暴れた相手が仕返しにくるのも日常茶飯事。とうとう父親黄麒英も我慢の緒が切れ、盟友で酔拳の達人、そして恐ろしい目に合わせられると有名な蘇化子の元に預ける事を決断します。
評判を聞いた黄飛鴻は早々に道場から逃げ出しますが、お腹が減ったため食事店に入ります。しかしお金を持っていないため他人のテーブルに着き勝手に注文。そして逃げ出そうとしますがバレていました。巻き込まれた相席(勝手に着いた)の老人も一緒に逃げ出す始末。しかし一緒に逃げた相手が蘇化子本人でした。黄飛鴻は抵抗しますが、恐ろしく強く歯が立ちません。捕まってしまった黄飛鴻が酔拳を会得するのはいつの日か・・・
ジャッキー・チェンの出世作
1978年の古い映画ですが、最初から最後までイベント満載で飽きさせない構成。序盤は放蕩息子のバカさ加減を見せ、町で道場でドタバタと敵を増やしていきます。そして中盤のイメージは強く、その修行シーンを真似した子供は数知れず(ここに1名)・・・後半は拳法の真髄と本格カンフーアクションが拝めます。
この作品を境にカンフーコメディといえばジャッキー・チェン!となります。日本では声優石丸博也の抑揚ある声と、ジャッキーのコミカルな動きが見事に噛み合い、1980年代はまさにジャッキー旋風が巻き起こります。ここからジャッキーだけでなく、アジアンカンフーは一つのジャンルとして形成されていきます。
スタントマンもCGも必要ない
中国武術にボクシング、その他にも複数の武術を修めたジャッキーはスタントマンいらずな俳優として有名です。売れる前からスタントマンをしていたので、ノウハウはしっかりあったようです。当時CG技術はないので、役者の動きはアクション映画の出来にそのまま影響がありました。切り替えなく表情を見せながらアクションができるのは当時、最大の強みでした。
しかし興行的にヒットしたのはもう少し後で、ここから「~~拳」という題がつくジャッキー映画が連発ヒットします。そして更に酔拳以前の作品「木人拳」「蛇鶴八歩」が注目を浴びることになります。この2作は割と真面目ですが、酔拳はナンパありボコられありの軽い作風になっており、そのコメディ感が日本人ウケしました。現在のジャッキーの礎となったコメディカンフー「酔拳」は面白いですよ。



⇑ 往年アクションスター、スタローンなら「サマリタン」
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