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どこにでも居そうで、どこでも起こりそうな、”普通”という恐怖「ストーカー(2002)」

ストーカー ☆映画あらすじと感想
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3.0 さすがのロビン・ウィリアムズ

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\サブスク引き籠り応援団です/

大型スーパー内での出会い

大型スーパー内にある写真現像ショップで20年以上働いているサイ・パリッシュは真面目な男。家族はなく孤独な生活を送っているサイには楽しみがあります。それは常連客であるヨーキン家の持ち込み写真です。自分の為に無断で焼き増しを行い、自室に飾り”家族の一員になった妄想”に思い更けます。これがサイの唯一の楽しみでした。

日課のように妄想を繰り返すサイは、ヨーキン家の長男ジェイクにプレゼントしたり、スポーツクラブまで足を運び応援したり本当の叔父さんになろうとします。そんな頃、職場では特定の客に勝手に商品を上げたり、余計な焼き増しを行っていたことがバレてしまいます。解雇されたサイはなおの事ヨーキン家に依存してしまい、その結果異常な行動が加速していくのでした。

孤独な男の悲哀がある

題名は「ストーカー」ですが、サイは個人ではなく”家族”に執着していました。しかも家族の誰かを付け狙うといった凶暴性はなく、むしろサイなりにヨーキン家の幸せを心から望んでいます。長い時間を妄想に費やしていたため、自身でも知らない間に家族に入り込んでしまった彼には憐憫すら感じました

現像依頼に来たお客の写真を無断で焼き増しした挙句、自身の部屋にその家族の写真を貼り回る行動は異常者に間違いありません。しかし写真を見ながら椅子に座って妄想に更ける姿を見ると、本当は寂しいんだろう・・・孤独に耐えれなくなったのかな・・・という余計な思考が働いてしまい、被害者であるヨーキン家よりも加害者サイの心情に寄り添ってしまいました。

ロビン・ウィリアムズが本気のストーキング

見た目穏やかなロビン・ウィリアムズならではの恐怖が感じられました。実直で真面目、それにお客(主にヨーキン家)に対して優しい物腰と、どこにでもいそうなお爺さんです。表面上では全く感じられない狂気が日常と非日常を分かちます。そして徐々にその分け目が無くなっていく様子がリアル。本作は1人劇かと見間違う程にロビン・ウィリアムズの怪演で成り立っていました。

計算ではなく衝動で動いてしまうサイは、”家族のため(他人です)に!”という思いが強くなりすぎていました。自身が持てなかった幸せを求めすぎたのです。派手な演出はなく、ひっそりと進んでいくストーリーですが、この「ストーカー」という作品は”核家族化””孤独化””高齢化”という社会的な問題を織り込んだ、ちょっと不気味なヒューマン作品です。ホラーではないんじゃないかな・・・

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