この女優陣でコメディじゃない
ギャングの街”ヘルズ・キッチン”
1978年ニューヨークのマンハッタンに”ヘルズ・キッチン”と呼ばれる、アイルランド系のギャングが統括している地区が存在しています。ここに住むキャシー、クレア、ルビーの3人にはギャングを生業としている夫がいるのですが、FBI捜査官への暴行などを理由に3年の懲役が下されます。残された妻と家族たちは生活費のない生活を強いられることになりました。
夫が懲役を受けている間、ギャングを取り締まるジャッキーですが妻たちには目もくれません。”ファミリー”として扱われる事もなく、キャシー達は孤立してしまいます。そこで3人は夫がいない間、”みかじめ料の集金”を始めます。この”みかじめ料”の事はジャッキーには告げず、女性3人で行っていきました。しかし売り上げを取られたジャッキーも黙ってはいません。このジャッキーとの対立からキャシー達3人は、更なる抗争に巻き込まれていく事になるのでした。

主演女優でコメディかと・・・
本作主演はメリッサ・マッカーシーにティファニー・ハディッシュ、そしてエリザベス・モスという豪華な女優陣で”コメディ色”が強そうに見えました。しかし内容はギャングクライム物と、思惑シリアスな作品でした。軽く観るつもりが想像と違う事で重く見えてしまったのが残念(僕の問題ですよ)。
前情報無しだと僕みたいな印象になってしまいますが、内容的には”女性がギャングで成り上がる”という王道。人種問題も多々盛り込まれ、当時の女性軽視やマフィアの黄金期といった”過去の遺物”を再確認する内容で、好みのジャンルです。しかしなんだろう・・・このメンバーなら、ちょっと笑いが欲しかった・・・

ザ・キッチン(吹替版)
男が情けないのか女が強すぎるのか
3人の女性は非常に逞しく聡明。その旦那は浅はかで無謀。その結果、現場から離れている間にギャング業を妻に乗っ取られてしまいました。私利私欲に走った男と家族と街を守る為に動いた女の戦いは、観るまでもなく女性陣の圧勝です。しかし、後半には中々のサスペンス展開が待っていますので、単純に万歳作品ではありませんので乞うご期待。
本作では”ギャング”と称していますが、作風的には”マフィア”なイメージ。と書いている僕自身が違いが良くわかってませんが、マフィアはイタリア系で”ファミリー”として組織の規律や仲間を重んじる(これもイメージ)・・・のではないかな。時代によるのでしょうが、こういった組織・集団は”必要悪”としての存在理由があったと学びましたよ。

⇑ ギャング物は「ジェントルメン」がかっこいい

コメント も、文句以外で・・・