”邪神”なのか・・・
生まれ変わったら・・・
闘病生活の末、18歳で死んでしまった伊良拓斗。彼の最後の感想は「死んだ。」でした。そして心身共に闇に落ちた時、彼は腰掛石に坐した姿で目を覚まします。そして眼前に現れた女性アトゥに拓斗を「我が王よ。」と声を掛けてくるのでした。
このアトゥは”国家運営シュミレーションゲーム【Eternal Nations】の英雄ユニット。生前このゲームに没頭し、公式に認められた伝説プレイヤーが伊良拓斗でした。そしてこの世界に転生したイラ=タクトの属性は”邪悪”。運営方針は”引き籠り”と決定。しかし彼の姿は周囲から”悪意の塊”にしか見えないのでした・・・
クトゥルフ神話ならダーク間違いなし
20世紀にアメリカで小説として創作された架空の神話クトゥルフ。僕自身邪神の名前と思っていたのですが、Cthulhuは発音不可能な文字だとか。日本ではこの小説や神話よりもゲーム(特にTRPG)から有名になりました。そして現代では漫画・アニメ・映画と幅広いジャンルで重宝されています。
そんな神話の内容は、太古に地球を支配していた、旧支配者と呼ばれた異形の存在が蘇る、というもの。しかもそれは宇宙から飛来したり、邪神信仰やカルト結社によって蘇るといったダーク・ホラー・ファンタジーという心躍る物語。そんな世界観で邪神役なら何してもOKじゃないかな!?
無茶・・・しないのかあ・・・
生前の鬱憤を晴らすように、修羅悪鬼が如く村を襲い・・・ではなく籠城します。国家運営シュミレーションというだけあって、攻めるより守る方が有利なゲームだったらしくて・・・邪神はどうした!?という始まりに安堵した方、これはダークファンタジーなのですよ?それで済むと思ってはいけない。
エルフに〇〇や〇〇なんて登場し、タクトが与える選択を提案しても”邪神の配下になるということ”を受け入れないと奪われる。初巻ではもっと無茶(あんなことやこんなこと)をしても良いのでは!?なんて思ってましたが、ちゃんとクトゥルフ神話らしい鬱なストーリーに満足。ダークファンタジーはこうでないと。
コメント も、文句以外で・・・