何度も読んで泣いてます
「走る」それだけなのに胸を打つ
柄本つくしは冴えないいじめられっ子。高校入学前に出会った風間陣が「フットサル」に誘ったことからつくしの人生が変わります。運動に疎く体力のないつくしが入部するのは「聖蹟高校サッカー部」というサッカーの名門。当然練習についていけるわけもなく、最初から「足手まとい」でした。
この「聖蹟高校」には怪物水樹と称されるキャプテン、攻守の要となる名DF臼井というメンバーを始め、多くの才能に溢れた学生が揃っています。しかしこの数年、「落ちた聖蹟」と言われるほど全国体から遠のいています。そこにやってきたつくしは「走れば皆信じてくれるよ」と風間の言葉を信じ、走り続けます。その姿は聖蹟に欠落していた「何か」を教えていくことになるのでした。
積み木を積み上げていくような努力
つくしには才能がなく、運動経験もありません。体力作りの為ひたすら走ります。そして基礎練習を反復。この努力を「積み木を積み上げていくような」という表現が所々出てきます。それは「走る」ことを大きな積み木の土台にして、「トラップ・パス・シュート」という小さな積み木を乗せていくという作業を表しています。その様子は「いつか何か大きな物になる」ことを予感させます。
1年生で素人なのに試合に出るのはありえない。そんな事を考えながら読んでいたのですが、ひたすら走るだけのつくしに読んでるこちらの息も止まってしまいました。つくしは今の幸せを守る為に手を抜かない、という覚悟がありました。地道な努力も倒れるまで走るのも「手を抜けば次はない」と理解しているつくし。その姿に「ありえない設定」は吹きとんでしまいます。
「何かに負けそう」な時はこの漫画
多くの登場人物がおり、努力が確実に報われるわけではありません。夢が破れ現実を思い知ることもあります。しかし努力することには意味があると、言葉ではなく「つくしの姿」で訴えてきます。それは「ただ走る」のではなく、信念があるからこそ周囲の選手に伝わり、我々読者にも感動を与えてくるのです。
この「DAYS」はまさに灼熱漫画。強い熱を帯びており、その「ひたむきさ」に涙し、その「生き方」に憧れさえ抱きました。つくしは要領が悪く諦めも悪し妥協もしない、そんな頑固な生き方は歯がゆくも羨ましい、でもきっといつか報われると信じてしまう人物です。「DAYS」は読者全員を応援し励ましてくますので、「今がんばりたい」あなたにお勧めです。
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