実はヒューマン(人少ないけど)
隠し事って難しい
黒峰朝陽は何でも顔に出てしまうため、隠し事ができず穴の開いたザル→”穴ザル”と呼ばれている高校生男子です。更に惚れっぽい性格で、気になっていた”委員長に告白前に振られた”という伝説の持ち主。そして今現在ザル峰・・・黒峰が気になっているのは、無口で無表情な色白美人の白神葉子でした。
ある日黒峰は友人に推され白神に告白する事を決意します。そして放課後、1人の時を狙って教室のドアを開けると大きな黒い翼を伸ばしてコウモリに囲まれている白神の姿が。白神は”吸血鬼”であり、”誰にもバレない事”を条件に人間の学校に通っているのでした。学校に残って欲しい黒峰は「誰にも言わない。」と約束します。こうして穴ザルにとって最高難易度となるmissionが始まるのでした。
ドタバタのラブコメディ
吸血鬼という事実を知られてはならない、そんなシリアスな設定とは裏腹なドタバタ系。クールビューティーかと思われた白神は思惑アホであり、黒峰にバレてからは安心感からか隠し方が雑になります。そしてバレる事を恐れて友達を作らなかった白神は、この日を境に少しずつ周囲と馴染み友達ができていきます。
普通に女子高生をしたい、という白神の鍵を握るのは黒峰。全く邪気のない黒峰は純粋に”好き”と”なんとかしてあげたい”という思いでサポートします。真っすぐで不器用な2人は恋愛も不器用。しかし心配不必要な本作はドロドロ感がなく爽快です。どんなにシリアスであっても必ずコメディ!という安心感がありました。
本当は打ち明けたい、そんな秘密を皆持ってる
誰にも言えない事って、大体が誰かに知ってて欲しい事です。白神も”隠すことは辛かった”とはず。しかしこの漫画の登場人物ほとんどが吸血鬼という設定が軽くなる程、色々隠していました。宇宙人・狼男・未来人、そして密かに好きな異性への想いと様々な隠し事です。そんな重圧を1人で抱えている学生達の日常を描く本作は温かい物でした。
誰も不幸にならない展開というのは難しいものですが、この作者・増田英二さんは”それぞれの成長”によってキャラクターが前向きになる描写が上手い。物語のテンポが良くギャグも多い本作ですが、基本的にはイチャラブ物ですので胸焼けする程甘酸っぱいラブコメ好きにはもってこいの漫画です。
コメント も、文句以外で・・・