虎虎の「中二恋」ここから僕のラノベ生活が始まった…
契約完了
富樫勇太は中学時代に重い中二病を患い、卒業と共に置き去りにした黒歴史を忘れるため、ごく普通に順風満帆な高校ライフを送っています。このまま何事もなく、普通の人として過ごしていけるはずだった勇太の前に、必然と言うべきか中二病世界からの使者が現れるのでした。
使者の名前は小鳥遊六花。右目に眼帯・左腕に包帯を巻いた彼女は、高校生活が始まって2か月経った今もクラスに馴染めていませんでした。勇太は些細な事から六花と関わる事になり、そして彼女の秘密「右目の邪王真眼」を見てしまう事に。そしてとうとう中二病患者禁忌の言葉、「契約完了」と呟かれます。六花と契約してしまった勇太は、再びあの世界に戻ってしまうのか?「これ以上、俺の中二病心を刺激するのはやめてくれ!!」
闇の炎に抱かれろ
六花の中二病レベルが高すぎると思いながら読んで見ると、勇太は更に上のレベルで活躍していました(過去系)。ダークフレイムマスターを自称し、決め台詞「闇の炎にだかれろ」を誇りに積極的に活動していた彼は六花よりも上級者だったようです。普通になる為の大変な努力が目に浮かぶようです。
重度中二病や変態学生が集うこの地域は、中々楽しそうだなと思いながら眺めた原作。六花を中心に話が進んでいくのですが、こんな重度な中二病患者に対して、登場キャラが全員暖かくなっていく場面に安心を感じます。小柄で可愛い中二病六花と契約した勇太が裏山しくもあり、それこそ「闇の炎に抱かれて消えろ!!」と感じた初見でした。
中二病にも理由がある
本作は勇太と六花のデレデレ恋愛物ですが、中二病に対しても原因と理由が設定されており、「単に生まれついての中二病は勇太だけ」です。特に六花は明確な発症理由があり、「現実に抗う」という思考が働き過ぎて重症化したのです。そうしなければ自我を保てなかった・・・そんな悲しみを補ったのが「中二病」だったのです・・・(なんだろう・・・この文章まで中二っぽく見えてしまう・・・)
アニメ版と違い2人の活動はとても地味です。数学苦手な六花をガムで釣りながら教える勇太、というように日常閑話となっています。アニメ版では2人とその仲間達で進みますが、原作はもっとクラスメイト達との絡みが多く、「六花が受け入れられていく様子」に感動します。この「中二恋」は難解文字や電波発言を楽しみながら、黒歴史をもつ全ての方に送る名作。
⇑ アニメ版
⇑ こちらもライトノベルのビッグタイトル「涼宮ハルヒの憂鬱」
コメント も、文句以外で・・・