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残酷な世界の仄かな灯り「テガミバチ」

テガミバチ 漫画
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4.0 絵が綺麗・・・胸が温かくなる・・・

「テガミ」を届ける

夜が明けない「アンバーグラウンド」というこの地で、人の”こころ”を届ける配達人が存在しています。通称「テガミバチ」と呼ばれている彼らの一人、ゴーシュ・スエードが相棒であるディンゴ種のロダと共にポストを探しています。一帯が消し炭になっており、ポストどころか人の姿もありません。そしてロダが見つけたポストには子供が一人。どうやら”彼がテガミ”のようです。

目が覚めた男の子ラグ・シーイングは混乱しています。ゴーシュを見るなり「おまえもあの光へ、お母さんを連れ去った連中の仲間か!?」と興奮しています。そんなラグに対してゴーシュは、「知った事ではないのです。」とテガミであるラグを届け先であるサブリナ・メリー、ラグのおばさんの元へ連れて行こうとします。そして道中で鎧虫との戦い、心弾銃という武器、こころの使い方を知ったラグはいつしかゴーシュに憧れを抱くようになるのでした。

「絵」の美しさに引き込まれる

浅田弘幸の描く作品はどれも綺麗で、バスケ漫画「I’ll」やバトル漫画「蓮華」から注目していました。本作「テガミバチ」は2006年から少年ジャンプで連載ですが、いきなりの美しさに惹かれました星空などの風景やバトルシーンも綺麗な作品で、ダークファンタジーなのに「キラキラ満載」に描かれています。

そしてキャラも可愛く美しくというバランスの良さ。ゴーシュもラグもロダもですが、この後から登場するニッチの存在は特に際立っています。強く可愛く美しく、そしてどこか儚いニッチは満点です。2015年にアニメ化されていますが、やはり絵画のような作品として「風景」も「人」も丁寧に描かれていました。読者・視聴者の”こころ”も美しくなりそう・・・本作はなんとなくですが「紙漫画」をお勧めです

テガミバチ 1

「テガミ」は”こころ”そのもの

「アンダーグラウンド」は鎧虫という巨大な生き物に蹂躙されています。そして人間世界も首都「アカツキ」という安全地帯に重要人物は移動し差別化されています。この「荒んだ世界」で「テガミ」は唯一人の心を繋げるモノでした。そしてラグは心弾を使って「想い」を映像化して伝える事ができます。テガミを読もうとしなかった、受け取らなかった人も「出した人の本心と想い」をラグから受け取ってテガミを手にします。

かなり温かな展開が多いのですが、やはり環境の厳しい世界が辛い。どうしても涙無くして読めれない作品です。温かさの背景には厳しい現実があるものですので、仕方ないと思いながらも中々な重厚さ。時折入るギャグや、すっとぼけたキャラの存在でかなり過酷さを打ち消していました。じんわり胸に響いてくるこの作品は「本当の優しさは後からわかるもの」だと教えてくれます

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