数学オリンピック・・・すごかった・・・
彼の才能は”数学”
自閉症のネイサン・エリスは、9歳で父親を亡くしています。唯一コミュニケーションが取れていた存在で、母親のジュリーにすら心を開かず身体接触も拒んでいます。ジュリーはネイサンが父親と没頭していた”数学”に今も今日もを持っている事を知りました。そしてネイサンを転校させ特進クラスへ進級させるのでした。
それから7年、16歳になったネイサンは”国際数学オリンピック”に興味を持ちます。ケンブリッジ大学で行われる本戦に備え、教師マーティンと共に台湾数学キャンプに参加。しかしそこは数学に優れた者ばかり。その雰囲気に呑まれ集中することができません。そんな時、周囲に馴染めるよう中国人女学生チャン・メイが声をかけてきます。このメイとの関りをきっかけに、ネイサンに今までに無かった感情が芽生えていくのでした。
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国際数学オリンピックは凡人にはわからない
一か国6人の選手が参加可能。2日間に渡って行われ、1日3問を4時間半で挑戦。出題範囲は高校2年生までとしていますが、国際バカロレアという世界的学習プログラム基準で作成され、大学生であっても解くことが出来ない超難問が出題されることも少なくありません。出題満点を42点とし順に金・銀・銅メダルがそれぞれ授与されます。
国家間での競争であるオリンピックなので、運動系同様に激しい争いと国籍を変えて参加するなんて事も普通です。強豪国は中国で、毎年金メダルを取得するという強さ。折角調べたのでYouTubeで数学オリンピック簡単問題を見てみましたが、そもそも何言ってるのかわかりませんでした。こんな世界でネイサンは意外な才能に気付きます。
数学の作品、ではない
幼少期は父親に、その後は母親に、そして特進クラスの教師がネイサンに愛情を注いでいます。更にその後はメイという存在に出会い、新たな感情と今までの出来事に方程式を重ねます。父親はネイサンには”数学の特別な才能”があると告げますが、実はネイサンの一番の才能は”愛される”というものでした。うらやましい・・・
自分の感情を数学に当てはめ、”愛の方程式”を解こうとするネイサンには思春期を感じます。理解が出来ないから自分の知っている何かを代入するのです。苦難・研鑚・成長という思春期を応援する青春群像劇物。これはみんなを肯定してくれる作品です。
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