名優勢ぞろい
最後のパーティー
クリスマスの日、サイモンと妻のネル、息子アートに双子のトーマス、ハーディはパーティの準備で大忙し。そこへ夫妻の友人達が集まってきます。皆でパーティを盛り上げようとしていますが、何故だかギクシャクしてしまいます。そして夜、今日集まった理由が話されます。
現在地球には謎の毒ガスが発生しており、人類は次々と死んでいます。クリスマスのこの日、この地域にガスがやってきます。集まった理由は最後仲の良いメンバーで楽しみ、そして政府から配られた薬で痛みなく死ぬためでした。しかしアートだけはこの薬での死に対して疑問を持っているのでした。
最後をどう過ごすのか
”明日死ぬ”と知ったらどうしますか?本作はそんな疑問に対して、仲良し組で最後は過ごそうと決めた人々の物語です。ちょっと悩ましい話で、家族で過ごすは勿論一人で過ごすも良し、暴飲暴食も良し。犯罪に走る人もいるでしょう。明るく楽しく気を紛らわしながらなのか、普段と同じ生活をするのか・・・
そんな中で政府の指針は”せめて楽に”というもの。痛みもなく眠るよう死ねる毒を配布しています。最後は自分の意思で決めれるように配慮されたのです。しかしこの政策って”万が一のケース”を見落としているのではないでしょうか?
生き抜きたい!と望む人もいるのでは?
SNSやTVで毒の被害は遠巻きに映し出されています。そのため逃れられないモノであることは間違いなさそう。しかし100%なのかどうかが見えません。薬は100%の致死ですが、もしかしたら毒ガスは99.999%ぐらいかも・・・アートという少年も同じ考えを持っており生きる事を諦めたくない様子でした。
どこからともなくやってくる毒ガスで滅亡する。誰も生き残れない。そんな情報が蔓延し、皆生きる事を諦めている世界。今回のメンバーは全員ちょっとイカレてて、最後の晩餐というには騒々しい集まり。死を覚悟していても、その瞬間が来るまでは実感なんてないのでしょう。最後もこんなもんさ、というコメディの中にちょっとしたリアリティを感じさせる作品でした。
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