健気さを武器に強く逞しく!
内気でドジでおっちょこちょい
高校1年生の小花井日葵は「ぐーどん(愚鈍)」と呼ばれる自分が嫌で、高校生活では自分を変えるんだと意気込んでいます。中学時代に自分を助けてくれた天吹優心に憧れ、彼女のように凛と美しく強くなりたいと思っていた矢先、優心を見つけます。追いかけて辿り着いたのは屋上。そこには組み手をする2人の少女の姿がありました。
そして成り行きで空手部の入部届に名前を書いてしまった日葵ですが、なんと見つけたのは優心ではなく双子の姉、真子だったと知ります。しかし強さへの憧れもあり、空手部で稽古に取り組みます。そこには同じように経験のない1年生月見里美裕がおり、すぐに仲良くなります。そんな2人が笑いながら練習している姿を見た、同じ1年生で経験者である伊澤空は「遊びに来てるの!?」と腹を立てます。見かねて仲介に入った真子の提案は「揉めた時は空手で解決!」・・・日葵はいきなり試合をすることになってしまいます・・・
日本の武道ルールは「姿勢」や「態度」も重要
部活で行われる組手のルールとは大まかに上段への蹴りや相手を倒した後の有効打で1本(3ポイント)、中断蹴りなどで技あり(2ポイント)、突き技で有効(1ポイント)とされます。競技時間や獲得ポイント数は大会によって多少違いますが、ポイントの付け方と得点基準はほぼ同様です。
上述の得点基準とは、スポーツマンシップに則った態度も含まれており、また姿勢も体を相手に真っすぐ向けた状態であること、という細かい基準が設定されています。更に武道らしく、攻撃後には「反撃の可能性」を想定した「残心」という心の構えも必要です。ただ単純に相手に打撃を与える、という暴力ではなく「自衛」「尊重」を想定した日本独特の教えで、その響きがかっこいい・・・
武道は心の鍛錬
空手道に限らず「武道」とは、制圧・殺傷する技術を磨くだけでなく、人格の完成を目指すものとされています。日葵は「強くなりたい」という憧れを持っており、それは肉体的ではなく精神的な面においてでした。空手部先輩の真子と珠希の2人は、精神的な面でも見習うべき強さとゆとりをもっています。今後の指導と日葵の成長が楽しみです。
とは言っても未熟な高校生。間違いを正すために顧問がおります。ニコニコして穏やかな模範的空手家の浅木先生ですが怒ると・・・弱い主人公から、どう強くなっていくのかというのが気になりますが、ワイワイしながらも片鱗を見せています。女子空手部による青春部活動漫画は、躍動感に溢れ胸を熱くする作品でした。ふなつかずき先生の作品は女の子が可愛くて良いですね、という視点も大事!
コメント も、文句以外で・・・