意外と嫌なヤツはいないのかも・・・
あの時の選択
京都大学の学生となった”私”。テニスサークルに所属したのはいいのですが、会話をする事が出来ず居場所を失います。そして同じ境遇にいる小津と出会い、サークル内で他者の恋愛を邪魔をする”黒いキューピット”と化してしまいます。そんな私ですが、こんな冴えない生活でもちょっとした出会いがあるのでした。
私にとって憧れの存在である明石さん。黒髪で清楚な彼女とは大学2回生の時分、下川神社で開かれていた古本市で出会いました。そして少しずつ仲良くなり、”猫ラーメン”を食べに行く約束まで取りつけたのです。しかし約束の直前、黒いキューピッドの2人は川に落とされるという罰を受けます。そして流されながら私は思うのです。「小津と出会わなければ。あの時違うサークルを選んでいればきっと薔薇色の学生生活を送れていたはず。」と・・・
いつでも私の傍にいるのは小津と明石さん
アニメでは8つのサークル（みたいな活動）を徘徊した私。テニス・映画・サイクリング・ソフトボール・英会話・ヒーローショー（同窓会）・読書・福猫（秘密機関）という運動系なのか文科系なのか分からない、なんでもかんでもやっています。しかし私のコミュ障は中々のもので、上手く立ち回れません。更にもう一つの問題は小津でした。
必ず何かしら邪魔or悪魔の誘いをしてくる小津。どの並行世界でも彼とは近しい立場になり、様々な問題を巻き起こしてきます。しかし青春時代の1ページと考えれば、こんな無茶や馬鹿な行動も思い出になったと言えます。しかし小津を許せない、そこには明石さんに対する想いがありました。
サークルや小津のせいにした私
もしもあの時違うサークルを選んでいたなら、と考える私。明石さんと仲良くなれても、小津のせいでその先に進めないことを恨みます。小津のいない世界で明石さんとの薔薇色の学生生活を望むのですが、もちろん中々上手くいきません。９つの並行世界で（一回サークルではなく、弟子入りした回があります）薔薇色にならないという点を考えると、小津だけが原因ではないような・・・
青春時代の過ちを”あの時こうしていれば”という思いは誰にでもあります。しかし何をしても結局似たようなもんなんですよね。記憶があれば違うでしょうが、並行世界ですので記憶はありません。自分である限り、辿る道は変わらない。そんな事を思い知らせてきます。いくつもの並行世界を知った時、私の望む薔薇色は本当はどんな世界だったのかに気付きます。”そのままでもいいけど、何か変えなきゃ結果は同じ”というメッセージを受ける作品です。
⇑ ”cube”の影響を受けた作品だそうです
コメント も、文句以外で・・・