映画スターが映画を懐かしむ作品
一発逆転の手段とは!?
1970年代ハリウッドのとある劇場で公開中の”尼さんは殺し屋”。タイトルと内容から宗教団体によるデモが起こってしまい、客席には誰も入れない状況。この酷評される作品を制作したのはミラクル映画社のマックス。元々資本金がないマックスは制作にあたりギャングであるレジーから35万ドル借りていました。
レジーからすれば観客が入る事すら出来ない、いわば投資損。激怒し「金を返さないと命はない。」と脅迫します。そしてマックスは弟子であるジェームス・ムーアに金の無心にいく事を決意。ドタバタありつつ、とある脚本と引き換えに金をもらうことになりますが、相談の日にムーア陣営の看板タレントが事故死。”ざまあ”とばかりに笑うマックスですが、多額の保険金が入ったと聞きげんなり。しかしこの事故から”金を作る方法”を思いついたマックスは、次の映画で主役を張るデューク・モンタナを探して”老人ホーム”を訪問するのでした。
豪華俳優全員が輝く作品
主役のマックスを演じるロバート・デ・ニーロは、その嫌らしい人間性を卑屈な笑いで見事に表現しています。レジーはモーガン・フリーマンで映画好きなギャング。犯罪や殺しは平然とできますが、映画のことになると盲目になってしまうキャラが良い。そしてモンタナはトミー・リー・ジョーンズと目がくらむ俳優陣がバカやってます。
他にも多数でているのですが、この老三銃士がやっぱり良い。捻りもドンデンガエシも特にないのですが、金に困ったら何でもするという人の浅ましさと少しの偽善、そして何より、”上手くいきそうなら手のひら返し”という軽いノリをこの重厚俳優がするのならハズれる理由がありません。しかしこのマックス、金の為だけに映画を作っていたのでしょうか。
ミラクル映画社
この社名は”奇跡をとり逃さないように”ということで命名しています。”数うちゃ当たる“というノリのマックスから聞くと金の話に聞こえます。しかしムーアに渡す羽目になる脚本は泣くほど大事にしています。夢を追いたいが金に困っている、という現状が辛いのでしょう。そう、金がないのは辛い・・・
金も欲しいが夢も見たい!そんな思いを叶えるのはやっぱり”ハリウッド”。古き良きアメリカンドリームを彷彿させる作品でした。huluとかで観るならですが、エンドロール終了まで見なくてはいけません。最後まで観きった時、あなたは”尼さんは殺し屋”という映画の魅力を知ってしまうでしょう。
コメント も、文句以外で・・・