実話が基!?ヤバイ人やん?
コーンフレーク考案者は異常な健康方推進者
1900年代の初頭、ミシガン州にコーンフレークの考案者ケロッグ博士の健康療養施設がありました。ケロッグ博士はこの施設で菜食で禁欲な生活こそ長寿の秘訣と話し、電気コイルに高圧電流風呂や腸内洗浄と腰痛振動器具といった独特で異様な療法を行っています。そしてこの施設に新しい入院患者がやってきました。
ウィルは病弱で、妻のエレノアに連れられてケロッグ博士の施設に一緒に入院することにします。しかしこの施設は菜食形態であり禁欲の為エレノアとも別室になります。更に1日に何度も浣腸されるため、ウィルは疲弊とイライラが募っていきます。そして鬱憤の果てに色々と問題を引き起こしてしまうのでした。
実在したジョン・ハーヴェイ・ケロッグ博士
日本でもおなじみコーンフレークのケロッグ社。そう、ケロッグ博士は実在した人物です。そして禁欲や菜食、そして異常な電気療法などを実践していました。そう、間違いなく変人です。この珍妙・奇天烈な発明?と健康法で何故か健康ブームを巻き起こし、”アメリカの朝食はシリアル”と広めた博士ですが、その栄光をブラック・コメディ化されたのが本作です。
そしてこのケロッグ博士を演じるのはアンソニー・ホプキンス。あの「羊たちの沈黙(リンク)」でレクター博士を演じた3年後にこのケロッグ博士を演じています。落差激しい演技力の幅に感服しました。両者共に不気味な存在感ではありますが、本作はお下劣コメディ。レクターの面影ゼロの、どこかに行き着いてしまったアンソニーが楽しめます。
とりあえず出しとけ!!みたいな
朝は”ブンガ♪ブンガ♪ブンガ♪ブンガ♪”の音楽に合わせて「ワッハッハッハハーーー」と声を出し、画面に見えるは全裸の男女の電気風呂。あえぎにおケツにモザイクに、とにかく何でも出せる者はみんな出しとけ!という作品でした。これを伝記作品と言ってしまうと実際のケロッグ博士が可愛そうに思えます。
誰が喜ぶのかわからないと思いながらも最後まで観てしまった。面白い!とは思いませんが、変なツボに入ったのは認めます。これだけやればアラン・パーカー監督もアンソニー・ホプキンスも満足したでしょう。真面目な社会派作品だけでは疲れるのかなあ。本作はお下劣コメディなのですが、残念ながらその景色やクラシックな雰囲気は美しい物でした。1900年代の美しさと共に、人間のモロダシ画像を見せつけられる、迷作とはまさにこのことです。
コメント も、文句以外で・・・