期待以上のドンデンガエシ
マジシャンは何でもできる
マジシャンとしての実力は申し分ないが、性格的・生活的な問題で活躍できないアトラス・ヘンリー・メリット・カードの4人。彼らはある日「謎のタロットカード」を受け取ります。そしてカードに従った彼らはアパートの一室に集められ「秘密の計画書」を受け取りました。そして1年後4人はフォー・ホースマンとしてグループを組み、超人気マジシャングループとして世界を賑わせていました。
フォー・ホースマンは次のステージで前代未聞のマジックを披露すると宣言します。それは「ラスベガスステージからパリにある銀行の金庫の中に瞬間移動させる」という内容でした。更にそこに保管されていた大金を盗み出してみせたのです。もちろん違法行為として逮捕されますが、瞬間移動を証明する事ができず釈放されてしまいます。そしてFBIがネタ晴らし専門家の協力を仰いだことから「秘密の計画」が動き出すのでした。
マジシャンならではの名言
グランド・イリュージョンはマジシャンに対して、またはFBI捜査官に対してマジックの考え方や人の欺き方なんかを話すシーンが満載です。どうやって騙すのか、そんな方法が垣間見える名言を少しご紹介します。
「よく見えていると思う人ほど騙しやすくなる」
ごもっとも。空の掌を見せられたら「何も持ってない」と思うのが当然。それが盲点という事なのですが、頭で理解してても目の前でマジックされると「?」ですよね。
「僕らはいつも3歩先・7歩先を行く。近づけば近づくほど逆に見えなくなるよ」
同じ内容で「相手より利口になる、それが鉄則」とも話しているように、対象者に対して事前・事後の対策をしておく事はマジックの基本になっているようです。これは心理学にも通じるんでしょうねえ。。。
「理論・解決が全てとは言えない。秘密にしておいた方が良いこともある。」
マジシャンは現代の魔法使いだと思っています。だから摩訶不思議な術を使う、謎の人物であって欲しいものです。科学で事象・現象が明らかになり「不思議」が減っていく世界で、もっと夢と希望に溢れた「秘密」を見せて欲しいのです。
数々のマジックに魅了されました
大小様々なマジックが披露された今作。これは俳優達全員がプロのマジシャンに教わり、そのほとんどを実際に行っています。映画という事で華やかに、カメラワークで、そしてCGも使用され、非常に華やかでステージにいるかのような臨場感がありました。そしてこれが熟練であればすべて実現可能なのかな・・・と悩む程しっかりタネ明かしをするこのタネ明かしのパートも本作の魅力です。
これはミステリー物で、マジックのタネを探しアリバイを崩すのに躍起になる作品です。マジックだとわかっているのに騙されてしまう、そんな観客達と一緒になって楽しめるエンターテイメントでした。タネ明かしされるまで全くわからず、綺麗に騙された僕としては「お洒落な泥棒」という感覚。しかし本作には「さらに裏」がありますので、期待して大丈夫です。
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