実話と知った時、もっと感動しました
コメディアンの絶頂期
1930年代後半、売れっ子お笑いコンビ「ローレル&ハーディ」は映画撮影の真っ最中。今まさに絶頂期となったスタン・ローレルとオリヴァー・ハーディの2人は、2人共現在の給与に不満を抱えていました。そしてローレルは事務所責任者ハルに直談判。口論となった末に独立を決意しますが、相棒ハーディは「安定」のため事務所に残ります。
そんな出来事から16年。ハーディは無事、事務所との契約が終了し「ローレル&ハーディ」は再結成しました。しかし16年は長く、イギリス講演ではガラガラな客席。TV宣伝を始めた影響で少しずつチケットの売れ行きが上がったため、ようやく本当の目的である映画製作にも取り組み始めます。しかしこれから、仕事もコンビ仲にも亀裂が走る事になります。
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当時のネタも巧く盛り込まれていた
何気ない生活の1シーンに当時流行したコンビネタが盛り込まれています。駅の階段から荷物がすべり落ちてしまい引っ張りに行くが、またもや落ちてしまい取りに行く・・・という古典的ながらも当時では鉄板なネタの再現シーンは印象に残りやすくわかりやすいネタでした。
チビで内気なローレルと、デブで短気なハーディが赴く先々で小さなトラブルを起こし、いつの間にやら大騒ぎという「どたばたコント」の王道を映画化していったパイオニア的存在のこのコンビ。現在ではお目にかかれないコンビなので、こういう作品で当時のネタ公開はクラシック喜劇ファンにはたまりません。日本では映画邦題に「極楽」を頭につけてシリーズ化したことから「極楽コンビ」と呼ばれています。ちょっと気になりましたが、極楽とんぼとは無関係でした。設定似てると思ったのに・・・
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まあ、男同士ってこんなんですよ
冒頭から2人の考え方は大きく異なっていました。独立と安定でお互いに歩み寄る事ができずコンビ解散とか、あるあるですよ。16年経って「昔の出来事」といってもお互い引っ込みつかずに距離を空けようと考えます。しかし離れきれない・・・この辺りも男性心理がくみ取れる場面です。
そんな2人もお互いに更に年を取り関係性は大きく変わっていきます。病気に老後の心配にと非常にリアリティがありました。概ね20年という歳月は一瞬に思えても長い物。しかも社会に出てからの20年。コンビ最後の映画は上手く取れたのか、そして2人のその後はどんな風なのか。それは映画を観てのお楽しみです。まあ、コンビであってもなくても20年顔つき合していれば、大小のいざこざはあるもんですよね。
⇑ おじさん友情物で一押しの「TAG」。こちらも実話が基です
⇑ スターの往年は波乱万丈(ほぼ実話だろう)
⇑ おじいさん友情なら「ラストベガス」もあり!
コメント も、文句以外で・・・