実話ならでは”重み”を感じる映画
「歌」の黄金期
ニュージャージー州の田舎で小犯罪を繰り返しては警察の厄介になっているトミー・デビートとニック・マッシ。バンドを組んでおり、ボーカルのフランキーヴァリはマフィアのボスをも魅了する美声の持ち主。一攫千金を夢見るこのトリオバンドですが、現実は厳しくこの片田舎のバーで歌い、細々と活動していました。
ある日トミーの友人の紹介で作曲の才能溢れるボブ・ゴーディオが加入します。ここからレコード会社とクルー契約を結び、これからとんとん拍子・・・でもなく、バックコーラスの仕事しか依頼がありません。レコードを出すにもレコーディング資金を要求されます。しかしここで勝負にでた4人は「フォーシーズンズ」と改名。そしてボブ作曲の「シェリー」が全米チャート1位に輝くとヒット連発!ここから誰もが羨む生活になる!はずだったのですが・・・
フランキーの高音で名曲が輝いている
「フォーシーズンズ」を知らない世代ですが、それでも知っている曲があるとのは凄いバンドの照明です。「シェリー」や「恋はやせ我慢」「天使の面影」なんかは、どこで聞いたかわかりませんが聞き覚えがありました。歌詞も勿論昂らせる物がありますが、何よりフランキーの声が独特で聞き入ってしまいました。
多くの楽曲が披露されておりますが、特に後半に出て来る「君の瞳に恋してる」は1990年ぐらいの邦画ドラマにも使用されました。むしろドラマがこの曲からイメージされたそうですが、この辺りの年代も相当数知っているでしょう。フランキーがこの曲で喝采を浴びるシーンでは、なんだか思わず昔からのファンになった気分で感動してしまいました。
価格:1,100円 |
実話だからこそ”赦す”シーンに揺さぶられる
ギャング・マフィアの時代に生きたバンドグループの実話です。今よりも犯罪が身近で、生活するためにの常とう手段でもあったみたいですね。バンドとして売れてからもマフィアとの繋がりは切れず、またそれが普通の事でした。今よりも”お金”の価値が高く、フォーシーズンズとして売れた後は金に溺れ、内部分裂をしています。
本作「ジャージー・ボーイズ」は本人達4人のインタビューも絡めて構成されています。当時何を思っていたのか、というそれぞれの考えがわかります。それぞれの人生に焦点をあて、名曲が出来た背景もわかるのは嬉しい作り。一攫千金をあてたフォーシーズンズですが、その人生は波乱万丈でした。特に金の問題でメンバーが分裂したのは悲しい出来事でした。最後まで見てしみじみと思うのは、壊れた友情を直すには「時間が必要」なのですね。
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