FXや株取引経験者じゃないと分かりにくいかも
大量解雇と追い打ち
ウォール街の大手投資企業で大量解雇が行われています。エリックデールも解雇通達を言い渡される一人ですが、「やり残した仕事があるんですが。誰かに引継ぎを。」と再三訴えています。しかし「ありがとうございます。しかし後はお任せください。仕事の内容等も一切忘れるように。」と失業手当や今後について説明され会社を出されました。エリックは若手職員のピーターにUSBを渡し「これを頼む。用心しろよ。」と伝え去っていきます。
USBが気になり調べていたピーターは大きなショックを受けます。同僚セスブレッグマンを呼び出し上司のウィルエマーソンにも連絡。さらに上司のサムも呼び出します。サムは「一体何事なんだ」と怪訝な顔を見せますが、説明を受けて真っ青になります。それは自社の不動産担保証券が異常下落することを示唆するデータだったのです。しかも明日にも起こりえる状況。サムは更に上司コーエンを呼び、更にコーエンは役員を収集。下手をすれば明日にも破綻の状況に”会社”が取った選択とは・・・
世界が沈んだリーマン・ショック(原因ざっくり)
アメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが2008年に経営破綻しました。そして連鎖的に世界金融に陥ったという大不況をリーマン・ショックと呼びます。原因となったのはサブプライムローンという低所得者向けの住宅ローン。低所得でも持ち家を購入できる良商品にみえますが、その裏には”どうせ支払えなくなるから、その後で住宅を転売して儲けよう”という目論見がありました。
サブプライムローンへの投資は証券化され、金融商品として取り扱われました。これは返済が滞った場合に証券持ち主に譲渡されるという商品。しかし2006年頃から地価はピークに達し、そこから下落。滞納者続出で本来儲けるはずの証券ですが、購入価格より販売価格が低くなるという現象が起きます。そして不良債権商品であることを伏せたまま販売され続けたのです。
バレる前に売り払う
今まで会社やトレーダーの信用を得るために優良案件を提示していた投資企業。しかし自社が危ないとなると名分も外見も捨て、不良債権となった商品を”お得・安く手に入る”と売りつけました。誰かを蹴落とすことで自分の周囲(限られた少数名)を護った、という所でしょうか。こうして新たな貧富が生まれます。
本作や「マネー・ショート」なんかは”誰かの不幸がお金になる”と学べます。裕福と貧困は表裏一体で、なくなることはありません。差を縮める事は可能なのですが、裕福であればそんな事興味ないですよね。”鬱になるなあ・・・”と思いながらも、「金があるから食事ができ、争いにもならない。世の中は金なんだよ。」という言葉に納得。現実と金の勉強になるリーマン・ショック、いずれまた引き起こされるのでしょう。戦争と一緒やね・・・
⇑ 格差社会の象徴
⇑ コーエン役のサイモンベイカーは押し俳優
コメント も、文句以外で・・・