時系列の整理が必要な作品
10分間の記憶でできること・・・
平凡で普通な保険会社調査員のレナード・シェルビー。ある日、自宅に侵入してきた男に妻が強姦・殺害されてしまいます。あまりに強いショックでレナードは10分間しか記憶が保てない”前向性健忘症”を患ってしまいます。レナードはこの病気を患って不幸な人生を送った男を知っていました。
二の舞を踏まぬよう小まめに写真・メモを残し、更に最重要な事柄は身体に入れ墨として残していきます。そして犯人である”ジョン・G”を探すためテディという相棒と行動を共にします。しかしこのテディが隠し事をしている事を察知し、押さえつけ話を聞き出そうとします。このテディの隠し事に気付いた経緯を知るためには、レナードの”今までの行動”を知る必要があるのでした。
終わりから物語最初に戻る
超難解なので観方をお教えしましょう。上から目線なので、心して読んでください。本作はカラーシーンとモノクロシーンの2パターンで進行(逆行)します。メインパートはカラーとなりますが、これは逆行(始まりに近づく)しています。モノクロは順行(終わりに向かう)のですが、当然物語の”始まり”から進みます。説明が悪いですが、付いてこれてるかな?
つまり最初のカラーでエンディング付近を、最初のモノクロでオープニング付近を見せられているのです。惑わされるのはカラーとモノクロは”別々に確認”するものという部分です。最初のモノクロは最初のカラーに対しての解説・説明ではないのです。書いててわからなくなってきたので、下から目線に戻ります。生意気な態度ですいませんでした。
このカラーとモノクロが交差する時点、物語の真ん中が作品のエンディングとなる。。。そんな感じで観て頂ければ理解しやすい?のではないでしょうか。
ドキドキサスペンスなのですが
10分しか記憶がもたないので、レナードだけでは犯人捜しは不可能です。そして相棒テディはどうにも怪しいと、冒頭から記憶障害の弊害たっぷりです。テディがジョン・Gなのか、そしてレナードはリベンジを果たせるのか!?というシリアスな物語のはずなのですが・・・
オチについて考えるならば、若干”パニックコメディ!?”なんて風にも思えてしまいました。リベンジ物と観るか、それとも自分がわからない男の奮闘劇と観るか、それは観る側に委ねられたようです。どう観るにしても”頭を空っぽにして”は物語を理解できなくなるので、常に思考しながら観るという疲労型映画と覚悟をしてお楽しみください。
コメント も、文句以外で・・・