時間という概念を上手く使ってます
”プルトニウム241”争奪戦
キエフのオペラ劇場はテロリストによって占領されます。狙いは”プルトニウム241”で、CIAの”謎の男”が乱戦の中プルトニウム241を回収します。観客席に仕掛けられた爆弾も無人の2階へ放り投げ、無事脱出したかと思えたのですが、先回りしていた敵に捕まり拷問を受けます。しかし口を割る事を拒否した”謎の男”は自殺ピルを飲み意識を失いました。
意識が戻ると何処かの施設内で、第三次世界大戦を防ぎたいと話す組織”TENET”の根城でした。協力を要請される中で理解できない話が出てきます。そして研究員から”時間の逆行”を説明され実際に見せられます。それは”壁に打ち込まれた弾丸が銃口に戻って来る”というあり得ない現象。その薬莢からインドの金属である事を突き留めた”謎の男”は、ムンバイの大物武器商人サンジェイを探り始めるのでした。
登場人物にも”謎”が多い
そもそもですが主役に名前がありません。CIAのスパイという事と、今回の件でTENETに協力する事になるのですが、本人の素性が全くわかりません。さらに武器商人を探る時からパートナーになるニールも謎。本作のもう一人の主人公格なのですが、普通に情報がありません(終盤まで)。時間交差作品な上に謎な2人のバディ物という点が難解度を上げています。
そんな”謎の主人公”ですが主役を飾る俳優ジョン・デヴィッド・ワシントンの正体は知っています。「イコライザー」主演テンゼル・ワシントンの息子で、僕がこの方を知ったのは”ブラック・クランズマン”ですが良い味の持ち主。シリアス系の似合う俳優と見受けました。今後も主演が増える事間違いない注目の男です。
もう一回見ると面白い!
初回は”逆行”するキャラクター達に困惑します。入り組んだ内容も手伝って通常の時間軸”順行者”と未来から来た”逆行者”とのバトルなんかは動きに惑わされます。作品自体が順行→逆行→順行とわかりやすく出来ていますが、”動き”だけの問題ではなく”ストーリーも順行と逆行”があります。タイムリープ好きでもこの”マイナス時間に目指して動く”という体験は中々見ない、面白いものでした。
過去から来て同じ時間を過ごす、ではなく過去に向かって行動するという書いてみても良く分からない作品。抑える点としては①順行で何が起こったのかを理解。②逆行で何をしようとしているのか把握。③各登場人物の役目と行動を理解する、と3工程が必要になります。周回視聴必須の”テネット”は”考察”好きにはたまらない作品でしたよ。
⇑ 邦画タイムラグ作品
コメント も、文句以外で・・・