まさにファンならではのif物語
ビートルズを知らない世界に来てしまった
イギリスの小さな町のディスカウントショップでアルバイトをしているジャック。シンガーソングライターを夢見ていますが、なかなか上手くいかずに諦めかけていました。ある日ジャックは、いつもと同じように自転車で家路につきます。しかしその途中でバスにはねられ入院。”ついてない”と溜息をつきますが、退院時には友人達が集まって快気祝いをしてくれます。そして、そこで異変に気付きます。
友人達はジャックにアコースティックギターをプレゼントします。ジャックは大好きなビートルズの「イエスタデイ」を弾き歌いして見せると、友人達は拍手喝采。皆が「いつ作ったんだ?なんて曲だ?」と言い出します。説明しても誰もビートルズもポール・マッカトニーも知りません。検索でも出てこない上に、その影響を強く受けたバンドさも存在していません。ジャックは「誰も知らないビートルズの曲」で成り上がっていきます。しかしある日、とうとう「ビートルズ」の存在を覚えている人が名乗り出てきて・・・
エド・シーランも出演
本人役としてエド・シーランが出演しており、更に2曲を今作品用として書き下ろし提供しています。ジャックの曲を聴いて大絶賛しながらも、その才能に強い対抗意識を燃やすという立ち位置。そしてとうとう始まる2人の即曲対決。今までビートルズの曲を使ってのし上がっただけのジャックは、このエド・シーランまともに戦えるのか?
こういった本人役で出演する場合は大抵出番が少ない傾向にあります。しかし今回は音楽映画ということもあり、がっつり本編に関わってきました。この世界でも有名シンガーのエド・シーランがジャックを評価することで、ぽっとでの歌手が売れるという内容に説得力をもたらせています。ビッグチャンスを与える役としては申し分ない配役でした。
アイデアが秀逸
イエスタデイは”彼が去ってしまい、突然変わってしまった環境に馴染めず、過去を省みる”という内容の曲です。本作も曲に倣ってジャックが昨日と変わった今日を生きながら、「ビートルズへの背徳感」や「恋人未満の女性への想い」といった様々な昨日(過去)を乗り越えて行こうとするものでした。
ビートルズがいない世界を創り出すことで、ビートルズの偉大さを再確認させています。ジャックがビートルズの曲で成り上がっていくことで、世代・時代・歌手が違っても高い評価になることを表現した、ビートルズへの尊敬と愛情が感じられる作品でした。ありそうなif設定ながらも新鮮で、楽しめました。
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