自分で見ることが大切って気づく
星の見えない町
えんとつ町は名前の通り煙突だらけ。空が黒い煙に覆われているため「星」の存在を誰も知らないはずでした。しかしブルーノはだけは”煙の向こうには青い空、輝く星がある”と紙芝居で読み聞かせして回っています。そんなブルーノは嘘つきと呼ばれ、さらにある日突然行方不明になってしまいました。
行方不明になったブルーノの息子ルビッチは、えんとつ掃除の仕事をしながら母と暮らしています。仕事に追われる日々ですが、この日はハロウィンで町も賑わっています。しかし突然現れた「ゴミ人間」にえんとつ町は大騒ぎ。ルビッチは行くところがないゴミ人間に”プペル”と名付け友達になります。そしてこの出会こそえんとつ町の真実を明らかにする奇跡でした。
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ゴミ人間はキレイでした
ゴミから生まれただけあって臭いもきついようで、街中の人間から嫌われます。このゴミ人間には作者の意図が感じられます。悪い事はしていないのに、ただ「~~だから」という理由で社会に弾かれる姿は現代人への問いかけがありました。しかもこのえんとつ町は空も星も見えない、希望の少ない世界です。
ゴミ人間にとってルビッチは希望そのものでした。”彼にために何かできないか”と行動する姿に、外見からは想像できない情熱を感じます。ロザリーナが歌う「えんとつ町のプペル」にあるように、汚れを知らない真っすぐな目や言葉はルビッチを励まし続けています。この2人は出会った当初からお互いを必要とする存在でした。
大事なことは自分の目で見ないといけない
親父ブルーノの「誰も言ってないからわかりゃしない」という言葉が耳に残ります。これには大勢の言葉が必ずしも正しい訳ではない、という含みがありました。そしてこの町の人間が、自分で確かめる事を諦めていた、面倒くさがっていたという事に気付くまでに失ったモノは図り知れません。
周囲の意見に流されてしまうのは僕自身もよくあります。TVもSNSもネット検索も全て誰かの意見で誰かの視点です。全部を自分の目で確かめるのは無理ですが、自分が信じるモノはせめて調べて納得しておくべきです。プペルとルビッチの友情も熱いのですが、ロザリーナの歌とストーリーが噛み合った時に「ブワッ」と泣きました。薄汚れた大人の僕にも伝わる「大事何か」が見える作品です。
⇑ 偏見に晒されながら・・・
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