エニグマにまつわる映画は良いですね!
エニグマを解読せよ
1939年のドイツとの開戦が間近となったロンドン。アランはブレッチリー無線機器製造所の採用面接を受けます。面接官である海軍中佐デニストンは、政治に全く関心のないアランに呆れて追い返そうとします。しかしこのアラン、このブレッチリーの本当の目的はドイツ暗号機エニグマの解読であることを見抜いていました。興味を示したデニストンは合格にし、次の試験に進ませました。
試験を突破しエニグマ本機と実際のメッセージを見せられたアランは独りで解読を始めます。Uボートが迫っているなか早期の暗号解読が望まれます。他チームメイトがパターン読み取りを行っている最中、アランはすでに解読機の設計を考えていました。しかしチームメイトも上司にも理解できないこの機械、とうとう追い出されそうになります。追い込まれたアランはチャーチルに手紙を送るのでした。

ドイツ最高の暗号機器
第2次世界大戦でナチス・ドイツが使用した暗号機器”エニグマ”。発明者はアルトゥール・シェルビウス。1918年に発明、1925年に正式に軍用として採用された本機は、その解読困難な暗号を生み出す性能の高さに敵対国を悩ませます。それもそのはず、エニグマ独自の”日鍵”という当日だけのパスキーによって、無限とも言えるほどの暗号パターンが排出されていました。
そんな超難解なエニグマですが、本作でわかるように実は大戦中にイギリスによって解読されていました。軍事的理由により、事実が隠されていたためドイツ軍は終戦まで使用しています。これによって敗戦が早まったドイツですが、このエニグマは今現在でも”当時最高の暗号機器”と称されている名機です。
アランは大きな成果を残した人物
エニグマを完全解読したアランは結果として現代コンピューターの礎を築きました。優れた頭脳を持っていた彼ですが、天才にありがちな”孤独”を背負っています。エニグマ解読に注いだアランのおかげで救われた世界があります。しかしアラン自身は本人の望む人生・幸せだったのでしょうか。
本作はアラン視点のヒューマン作品。戦争物と思って観ていたのですが、思惑アランに対して感情が入り込んでしまいました。特に恋愛関係では”上手くいきそうにない人だよな”と感じてしまい、ことある事に”そうじゃない、気が利かねえな”なんて呟くほど家族目線で観ていました。やはり”天才+実話”というものはヒーロー誕生ではなく、悲しく切ない物語が多くなりますね。


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