ギリギリのジェイク・ギレンホールがヤバイ
貧困に付け込む甘い話
ロサンゼルス在住の退役軍人ウィリアム・シャープは、仕事が見つからない上に傷病保険も降りず、先の生活に悩んでいます。更に妻のエイミーは癌を患っており手術費用として23万ドルという大金が必要になります。そこで義兄弟のダニーに連絡を取りますが、ダニーは亡き父と共に銀行強盗を行っており、エイミーに関わる事を拒絶されています。しかし今回はどうにもならないと判断しダニーと再会。そしてダニーは「今はないが、大きな計画がある」と銀行から3,200万ドル強奪する計画を打ち明け、なし崩しに参加する事になります。
同じ頃救急士のキャム・トンプソンは少女を病院に送り届け一息ついています。キャムは同僚に心は開かず、送り届けた患者のその後も興味がありません。”病院まで死なせない”という業務だけをこなす姿に”冷たい女”と思われています。ある日キャムは、救命措置が必要となった警察官を救急車に乗せた事から”銀行強盗犯の逃走”に巻き込まれてしまうのでした。
アメリカは”有料”
高額医療で有名なアメリカでは救急車の利用にも料金がかかります。映画でも即金払いだったり、設備確認や購入などが個人事業として行われているシーンがよく見られます。そしてもちろん救急車の利用は高額です。そのため救急車を避けて命を落としてしまうなんてことも多いとか。
しかし救急車の運用を見てみると、車両に医療設備に24時間専門スタッフにあれやこれやとコストが高そうです。そんなコストをしっかり乗せた請求は保険のカバーなんて役に立たないという恐ろしい話。映画で時折観られる”払えないなら乗車拒否”も現実にあるというシビアさ。医療保険崩壊後の日本も辿りそうな道です。
マイケル・ベイとジェイク・ギレンホールならこうなるよね
救急車がこれほど自在に動けるとは・・・素晴らしいカーアクションとカメラワークに精神的・物理的に酔ってしまいました。マイケル監督のシナリオは相変わらずのド派手バタバタアクションで爽快。そこにジェイクの”なりきれてないサイコパス感”がスリラーな雰囲気を出しています。ハイスピードな展開で飽きが来ない作品でした。
救急車を乗っ取られ、暴走する車内で救急活動をするというハードな内容。救急士キャムに取っ手は悪夢の出来事だったでしょう。アメリカの保障・貧困・救急活動の現実というテーマが盛り込まれていますが、本作は気軽に観れるアクション物。所々出て来る”最新の警察装備”なんかも楽しみの一つ。ちょっと懐かしい1990年代のアクションを感じました。
⇑ ギレンホールに負けないサイコを演じたデヴィッドも賞賛
⇑ 「サーホー」は3時間ですが時間を忘れて観れるアクション?物
コメント も、文句以外で・・・