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利用された失踪「チェンジリング」

チェンジリング ☆映画あらすじと感想
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3.3 あからさまに子供が違うやん

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\サブスク引き籠り応援団です/

行方不明の息子が見つかった!?

1928年、ロサンゼルスの電話会社に勤めるクリスティ・コリンズ9歳の息子ウォルターと2人暮らしのシングルマザー。ある日、急な仕事の為ウォルターを1人自宅に残して出社します。そして帰ってくるとウォルターの姿がありません。慌てて捜索しますが見つからず、警察に届け出るのですが足取りすら掴めず時間だけが過ぎていくのでした。

そして5カ月後警察から「ウォルターが見つかった」と連絡が来ます。言葉にならない思いでいっぱいのクリスティは涙ながら感謝の言葉を繰り返します。待ち合わせの駅では、感動の再会を記事にしようと記者が待機しています。しかし走り寄ってきた子供は息子ではありませんでした。戸惑いながら「違います。息子じゃありません。」と訴えるクリスティンに警部は「間違いありませんよ。」と話し、子供も「ママ」と抱きついてきます。一体何が起こっているのか、困惑・混乱していくクリスティの運命とは・・・

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チェンジリング

題名の由来はヨーロッパ伝承の取り替え子(changeling)からきています。人間の子供が連れ去らわれたとき、その代わりに別の子供が置き去りにされるという伝承。これは急に態度が変わったり、常識外れな行動を始めた時などに”子供が入れ替わった”と疑い、チェンジリングが起こったと言われていました。

18世紀の医学や科学が発達していない時代では、この伝承は真実と受け止められていました。なので取り替え子と誤認され虐待、酷い時は殺されてしまうという事件もありました。この話の怖い所は”しつけの為ではない”ことです。親が疑えば取り替え子と判断され、それは子供達の成長や変化に対応できない大人の判断に委ねられているのです。

真実を伏せ自分を守ろうとする”権力”

警察は赤の他人を連れてきた上に「母親は混乱しているんだ」と精神鑑定まで行います。クリスティの話を全否定して「きちんと調べたんだから、お前の息子だ。」と話し、「自分がおかしいと認めなさい。」という強迫まで。そこには未解決失踪事件の多い”ロサンゼルス警察の信頼回復”という目論見がありました。

本作は”実話ベース”という事で、”本当にあったのかよ”と驚きます。時代と言えばそうなのでしょうが、”権力によって多くの人が人生を狂わされた”という実例の一つです。こうゆう風に美談が作られ、その裏で泣く人も作られてきたのかと思うとやり切れない思いになります。しかし本作ヒロインのクリスティは黙って泣くだけではありません。”母親の強さ”を思い知らせてくれる映画でした。

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