ドキュメンタリータッチなのがgood
異星人”エビ”を救え!
ヨハネスブルク上空に突然”宇宙船”が現れます。慌てた人類は宇宙船の調査に乗り出しますが、なんと異星人は”栄養失調”状態で活動不可になっていました。そして南アフリカ政府認可の多国籍企業MNU社はエイリアン課を新設。しかしエイリアンの救命も方法がわからず、一時的な滞在場所を第9地区に構え共存することになります。
しかし地元住民はエイリアンを”エビ”と呼び差別します。エビは人間とは異なる思考を持っており、再々騒動を起こしたり人間の持ち物を盗むことから住民とエビは対立していきます。争いが大きくなる前にエビを新拠点に移す事にしたMNU社は、現場責任者としてヴィカスを任命します。しかしこのヴィカスがこの後、想像もしなかった大問題を引き起こすのでした。
本当にあった体で
TV番組に出演している形で”宇宙船の来訪”が語られます。大任を任せられたヴィカスの嬉しくも緊張している所とか、妙にリアルでコメディタッチな作りは臨場感がありました。上空に現われたUFOとその対応後は、普通に浮浪者のような生活をしているエビ達が映し出されます。見た目はグロテスクなのに思惑馴染んでいる所が好みです。
そして居住空間での生活もしっかり作り込まれていました。エビ達はお気に入りの(拾った)服や靴、そしてアクセサリーも身に付けています。そしてとあるお宅では卵の栽培が行われていました。その様子は人間の感覚と大きく異なっており、出産というより産卵と栽培という表現がしっくりきます。なんだか憎めないエビ達は本当に存在して、そこに取材に行ってるような感覚が楽しめました。
相いれない人類とエビ
当然ですが異星人に地球の常識はありません。人の物を盗むとか車をひっくり返すとか、まるで遊んでいるように騒動を起こします。更に衛生概念も違う見た目も違う、そして何だか強力な武器も持っているという始末。近所にいたら恐怖と迷惑でしかありません。しかし知能的な問題もありますが、攻撃的ということもなく特に”害を成す”ために地球に来たわけではなさそうでした。
上手くいきそうでいかない双方ですが、関係を大きく崩すのは”人間”でした。原始的な姿でも宇宙船を作り、訪れた地球で殺戮をしないエビ達の方が紳士なのかもしれません。本作は人間の狭量さが伺える作品。他の知的生物を受け入れられない姿が悲しく見えました。ドタバタ展開になっていきますが、ヴィカスに感情移入して観ると感動物です。ラストは悲しいかもしれないし、これでいっか、かもしれません。
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⇑ UFOを追った実話をドラマ化
コメント も、文句以外で・・・