ジェシカ・チャスティがかっこいい
銃器保有に関して女性層を取り込みたい
コール=クラヴィッツ&ウォーターマン社所属のエリザベス・スローンはどんな依頼でも成功に導くと言われるロビイスト。そんな彼女の腕を見込んだボブ・サンフォード議員は「銃器保有に関して、女性の賛成人数を増やして欲しい」と依頼してきます。しかしスローン自体が銃規制強化に賛成しており、この大口の仕事を一蹴します。
そんなスローンに近づいて来たのはピーターソン=ワイアット社のCEOロドルフォ・シュミット。銃の規制法案に賛成の彼はスローンを引き抜きます。チームを編成し活動を始めますが、銃規制反対派も黙ってはいません。スローンの運命と銃規制法案の結末はどうなるのか・・・
「国富論」品用した和訳題名が上手に映画を語ってる
和訳「神の見えざる手」とは上手く言ったものです。これはアダム・スミス著書「国富論」で使用された言葉で、個人が自己利益だけを追求していても、自然と社会全体の利益になるよう自然と調和されるよう「見えざる手」が働いているという意味です。といっても著作当時の資本主義を賞賛している内容で、現代では当てはまらないかもしれません。
本作品をしっかり見て内容を把握していても、この和訳はちょっと思いつきません。最後まで鑑賞して、尚且つ題名の理由を知っていれば確かに「神の見えざる手」が働いていました。個人の感情的な利益であっても、それを追求した結果「社会的貢献」になる事を象徴している良い題で、作品と見事にマッチしていました。
苦難でも貫き通す姿勢がかっこいい
スローンは依頼を受け、銃保有を女性に促していれば苦労せずに築き上げたキャリアも守れたでしょう。始める前から劣勢なのは明らかで、銃規制法案は基本的には可決される流れです。しかも謀略・法に触れてしまうなど、何かを犠牲にしてでも貫きべき正義がスローンにはありました。
アメリカの銃規制法案を題材にした映画としても良品ですが、やはり主役のジェスカ・チェスティンがカッコイイ。芯が強く逞しくも清々しい、このスローン役は彼女にぴったりハマっています。映画のラストには思いもしなかった「見えざる手」が働いていますよ。
コメント も、文句以外で・・・