さすがのギレンホール
事故現場を盛る男
真夜中線路沿いのフェンスを切り取っている男ルイス。警備員に見つかるものの、暴行を加え即座に逃亡します。そしてルイスは切り取ったフェンスを売る為に廃品回収業者の元へ向かいます。そして廃品業者に「正規職員として雇って欲しい。」と相談。安定した生活を送りたいルイスの要望は「コソ泥は雇わない。」と一蹴されてしまいました。
落ち込みながらの帰り道、炎上した車の周りに集まっているカメラマン達に目が止まります。話を聞いてみると「事故現場の映像は金になるんだ。」と教わりました。そしてルイスは無線傍受機器とカメラを構え、事故現場を探し始めます。そしてチャンスが訪れました。事故現場に乗り込み、被害者に接近して撮影した映像はフェンス集めでは稼げない額でTV局に売れました。ここからルイスの活躍と暴走が始まります。
ギレンホールの目が暗い
目の奥が暗く表情がないギレンホールさん。この方は本業がサイコパスだったっけ?と不安になってしまう顔つきに乾杯。冒頭のフェンス窃盗の時から危ない目だったのですが、行動がヤバイ時の彼の目は更に奥深くに沈んでいきます。彼の存在で成り立つ作品なのですが、狂気めいているシーンが多く見事にハマっています(褒め言葉ですよ)。
他人の不幸は蜜の味、という言葉が見事に当てはまる胸糞作品。感情・良心が描けているルイスは他者への共感がなく、苦痛を与える事で楽しむ事はできるが罪悪感はないというサイコパス。そんな危険人物がとうとう天職を見つけてしまった、という恐ろしい物語ですが、なんとなくギレンホールさんにピッタリですよね♪
確かに向いている
他者に対する共感がないルイスは、その性質上他者が傷つくことは平気です。その上自己利益になるのなら喜々として行動できます。人の道理も持ち合わせていないため、死体に近寄る・死体や周辺の物を動かす・家宅侵入・盗みといった事を平然とこなします。そして彼の手によって視聴者の興味ある映像に変更され、世に出てしまう・・・恐ろしい話ですな。
ロクでもない事しても視聴率が取れるから良いんだ、というロクでもない話。行き過ぎた報道に疑問を持ちつつも観てしまう・知りたくなるという反する感情が視聴率に繋がるという皮肉。人間の黒い部分が商売になるという警鐘されており、まさにサイコパスにとって天職であり普段見ているTVこそがサイコパスの一番輝ける場所という恐ろしい設定が良い味出ていました。
⇑ 「アンビュランス」はちょっとサイコパス
⇑ 「Mr.ノーバディ」も同じレベルのサイコパス
コメント も、文句以外で・・・