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その赤ん坊は”天使”なのか、それとも・・・「オテサーネク」

オテサーネク アニメ
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3.2 民話の現代版って怖い物が多いですね・・

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\サブスク引き籠り応援団です/

子供が欲しい妻への贈り物

不妊に悩むホラーク夫婦は、今日も産婦人科の診察を受けていました。しかし泣きながら診察室から出て来る妻ボジェナの様子を見ると、今回も子供は授からなかった事がわかります。そんな夫婦を心配した同アパートのシュタードレル夫妻は2人に「別荘でも買ってみたら?気晴らしになるわよ。」と勧めます。しかしボジェナは終始暗い顔をしていました。

そんなボジェナを見かねた夫カレルは、購入した別荘の整地中に”どことなく人の形をした木”を見つけます。そして少し削り子供の人形の様にしてボジェナにプレゼントします。受け取ったボジェナの喜びようは異常で、服を着せオムツをはかせ、おしゃぶりまで与えます。困惑するホラークは「それはただの木だ!」と説得しますが聞く耳もちません。そして事態はどんどん悪い方向へと突き進んでいくのでした。

チェコの民話に登場する植物

子供を授かりたいと願う貧しい夫婦。夫が赤ん坊の形をした切り株を持ち帰ったところ、命が宿ります。夫婦は我が子のように可愛がり、いつしか切り株は動き出し「何か食べたい!」と声を出せるようになりました。喜んだ夫婦は食べ物を与えますが、どれだけ食べても満足しません。そしてとうとう悲劇が・・・

というチェコの民話を現代版にしたのが本作。大まかな内容は民話に沿っていますが、監督の趣向が強く出ており、現実と夢をまたいだような作風。更に”食べ物や食べ方”が不快に見えるシーンが印象的です。この作風と民話は噛み合っており、終始不気味で陰湿なグロ・ホラー感を醸し出していました。

可愛く見える・・・かも?

奥さんが服を着せる等は”おままごとなら”可愛いの範疇です。しかし問題は”単なる木”であること。赤ん坊の人形もあるこの時代に、何故”木人形”だけを可愛がったのか。既にこの夫婦は何者かに魅入られてしまっていたのです。オテサーネクは特性として”子供を強く望む女性”を強く惹きつける魔力を持っているようでした。

不気味さを出すためにオテサーネクの動きはカクカクしています。話し出した・動きだした序盤は可愛く、しかし中盤以降はおぞましく見える、という狙いをこのパペットアニメ特有の”カクカク感”で表現していました。全体評価としては”不気味な映画”という印象ですが、民話や伝承を現代版にすると大体こんな感じになるのでしょう。外国の民話とか知る機会もないので、こういった映画にしてくれると触りやすいので好きです。ただしグロ・不快・ペドと一通り揃った作品なので、苦手な方は絵本がお勧めです。

辛い現実から逃げ込んだ先は「パンズ・ラビリンス」
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