時間のせいで拗れた恋愛
11月9日
カリフォルニアのリゾート地であるパーム・スプリングに来ているナイルズ。恋人ミスティの声で目覚めたこの日、11月9日はミスティの親友タラの結婚式の日でした。この結婚式でスピーチをするのはタラの異母姉サラ。しかし途中で言葉に詰まります。そこにナイルズが助け船を出したことから2人は意気投合します。
そんなサラと砂漠を歩いていると、突如謎の男が現れ弓矢でナイルズを狙ってきます。洞窟に逃げ込もうとするナイルズをサラは追いかけますが、「ここには絶対に来るな!」と注意されます。しかしサラは混乱中で洞窟に入りました。そして目が覚めると11月9日の朝でした。この洞窟からループが始まった事、謎の男はナイルズと出会った事でループに入り恨んでいる事、そしてナイルズは何万回もループしている事を聞きます。サラは脱出を試みるのですが・・・
三者三様の想い
ナイルズは未来を恐れるあまり、このループの世界に満足しています。寝ても死んでも必ず戻れる環境が安心できるのでした。サラは未来のために脱出を試みます。少し温度差がある2人ですが、2人の距離は再び戻ります。その理由は”サラが諦めた”からでした。
そして謎の男ですが、彼は目覚める場所が遠方な為、数回に一度しか現れません。しかし彼はある時を境に姿を見せなくなります。この謎の男はある時何かに気付いたのです。同じ日を繰り返す時間の中に、自分の望んだ幸せがあった事に。彼はいがみ合う事をやめたのでした。
繰り返す日々
毎日11月9日。飽きますね。数万回ともなれば、誰が何を話すかも丸覚えしているでしょう。1日の移動限界距離も把握し尽くし、何をしても必ずリセット。どうせなら色々やってやろう!という時期が過ぎたナイルズにとって、サラの行動は懐かしかったかもしれません。彼は慣れた・飽きたを通り越して受け入れていたのですから。
こんな時が来たら、まあ最初はとまどいます。10回目ぐらいからパチンコで大当たり台を探してみますかな?100回目までに他者へのイタズラ(性的含む)とかするのでしょうね。じゃあ1万回目・・・。27年分の同じ日を迎える頃には、むしろ日光浴とかするだけの日も増えそう。本作は普通の人間が陥ったループです。とてもリアルなナイルズの心境に既視感を覚えます。でもまあ、こんな日は来ないので今日を大切にね、という裏テーマを感じました。
コメント も、文句以外で・・・