独特な世界観が綺麗です
雪が降る理由
雪の夜、孫を寝かしつけようとしているキムは孫に質問されます。「ねえ、雪はどうして降るの?どこから降ってるの?」その質問にキムは山の上に見えるお城を見つめ、ゆっくりと「雪」にまつわる切ない物語を聞かせ始めるのです。
その山の上のお城では昔、天才発明が人間を作りました。エドーワードと呼ばれるその人間は、両手をハサミに付け替えられます。そして発明家はそのまま急死してしまいます。一人になったエドワードはお城の庭を手入れして過ごしています。その美しい庭を見たペグは両手がハサミのエドワードを不憫に思い連れ帰ります。その家庭でキムと出会うのでした。
ティムバートン×ジョニーデップ
ティムバートンの代表作品になった「シザーハンズ」。薄暗く儚いそれでいて綺麗な世界観に目を奪われます。モノクロが似合う作品で、「雪」を題材にしたことでより一層儚げで美しく見えました。そんな暗さでも中に遊び心を忘れておらず、両手がハサミで器用な設定を使い犬のトリミングや奥様方のカット、ユニークな形に樹を剪定していました。
このエドワード役にジョニーデップを起用したのは当たりです。この感情を見せないのに悲しそうとか、ジョニデならではの演技。純真無垢で他人を思いやれるエドワードですが、あまりに寡黙すぎて不気味にも見えます。この奇妙な世界感の主人公にジョニーデップは、みごとなハマり役でした。
クリスマスに切ない愛の物語
人造人間と人間の恋愛物語で、とても物静かな展開です。賑わったクリスマスの印象はなく、むしろ憂いを含んだ濃密な物語でした。両手に刃物が付いているという見た目が”化け物”を連想させてる彼が、氷を削り雪を降らすのは”喜んで欲しい誰かのため”でした。文章書いてるだけで泣きそうです・・・
冬になると思い出すこの「シザーハンズ」。心優しい主人公は大切な人を触れるだけで傷つけてしまう・・・心にぐっとくる物語が涙を誘うのですが、孫に聞かせる話ではないでしょう・・・切ないこの物語は「雪」にかかわる綺麗なものですが、子供にはまだ早いよ!大人は感涙できる名作です。
\サブスク引き籠り応援団です/
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